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ガリバー旅行記

スウィフト 1667〜1745

大学で医学を修めたガリバーが、船医として色々な国を訪れる物語。
第一部「小人国」リリパット
第二部「巨人国」ブロブディンナグ
第三部「空中の浮島」ラピュタ
第四部「馬の国」フウイヌム
スウィフトがこの小説を書くに至った背景には、長期にわたって政権を握る与党ホイッグ党に対する批判が込められていました。野党トーリー党の論客であったスウィフトをはじめ、トーリー党に共鳴する文人たちがサロンに集まり、それぞれホイッグ党の政策を批判する作品を書くことを申し合わせました。「ガリバー旅行記」はこれに従ってスウィフトが書いたものです。
しかし、時が経つに連れ、政治的風刺の色は人々から忘れられていきました。
奔放な想像力の面白さから子供たちに喜ばれ、絵本や童話となって世界中に紹介されている「ガリバー旅行記」は、作者の意図と違って、物語の前半が一人歩きしているのです。

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