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オズの魔法使い

✏ライマン・フランク・ボーム 1900年

📚少女ドロシーが住むカンザスは「灰色の大草原」。畑も灰色なら、家もペンキが色褪せて灰色です。そこへある時、空がいつもよりもっと灰色になり竜巻が襲ってきて、家ごと「素晴らしく美しい真っ青な国」へと飛ばされてしまいます。そこは小さい人マンチキンの国でみんなが青色の服を着ています。カンザスへ帰りたいなら、と、マンチキンたちは偉大な魔法使い「オズ」の住むエメラルドの都へ行くことを勧め、黄色いレンガの道を辿って行きなさい、と言います。・・・・灰色の世界から一転して、色の氾濫する世界が開ける・・・・。

📎孤独で寂しい子どもの前に現れて、秘密の友達になってくれる者達は、これまで「妖精」や「こびと」などの超常的存在な者達でした。ところがこの物語では、少女ドロシーの仲間になる者達は、「かかし」「ブリキの木こり」「気弱なライオン」という三人組です。しかもやや情けなく頼りない設定です。・・・・やっと出会えた偉大な魔法使いオズも・・・・

📎作者ボームは何冊か子供向けの物語を書いた後、真にアメリカ的な物語を書こうと意気込んで、本作を完成させました。ヨーロッパの伝統的妖精物語からの決別を告げる、画期的なファンタジーの誕生となったのでした。

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