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お血脈

お血脈(お血脈)

信濃国の善光寺が舞台となっている古典落語の演目。短いストーリーなので演者がアレンジを加えて、口演時間を様々に調整して演じられます。上方落語の「善光寺骨寄せ」は「お血脈」のストーリーに、歌舞伎の「加賀見山再岩藤」などで知られる「骨寄せ」のシーンを付加したもの。
「お血脈」は善光寺にあるというハンコの名前です。額に押せばどんな人も極楽浄土に行ける御利益があり、これが流行って困ったのは閑古鳥の鳴く地獄の鬼たち。頭を抱えた閻魔大王は鬼たちを集めて会議を開き、そこで、天下の大泥棒の石川五右衛門を善光寺に送り込み、「お血脈」を盗ませようと考えます。「見事盗んで見せましょう」娑婆へ復活した五右衛門は、善光寺宝物殿に忍び込み、「お血脈」を発見します。・・・が。五右衛門はそれを手にするや、自分の額にぺたん・・・極楽浄土へ。閻魔大王と鬼たちの思惑は外れたのでした。

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