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おはなし書いてます!

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誰にでもあるような一人ぼっちで寂しい気持ちとか、ひっかかってること、読むと少しあったかくなるものから、心が焦げる匂いがするような嫉妬や執着、憎しみみたいなものまで。 絵本のような… もっと読む
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#物語

赤い靴の旅

玄関に二つ並んだ、真っ赤な靴。 それは少女のお気に入りの靴だった 所々少し傷んで味が出ている 優しい少女はその靴を毎日磨き、とても大事にしていた。 でも赤い靴は荒っぽくて少女とは正反対の性格だった だいたいの靴は主人の見てない所でワックスを使って「自分磨き」をするが彼は決してそんなことはしなかった 「みんな主人に媚びやがって」 赤い靴は主人なんか要らないと思っていた 「俺は一人でどこへだって行けるんだから」 ある日、玄関のドアが大きく開け放たれていた 外からふわふわと黄

あの世で待ち合わせ

ピンクと水色と紫の巨大なモクモク雲がうずまく、マーブル模様の空の下。 地面は舗装されておらず、どこまでも黄土色の土が広がっている。 そこにある、少し傾いた「あの世 一番地」という看板。 その看板に、学生服の男の子が腰掛けている。 そこに砂埃を舞い上げながら、自転車に乗ったガイコツ男が通りかかる。 ガイコツ男は彼に気付き、声をかける。 「見ない顔だな。新入りか?」 「あ、はい」 ジロジロと見る。 「はあ…お前何歳だよ? 可哀想にね…」 ため息をつき、再び自転車に乗ろう

佐野くんの消しゴム

あるクラスに佐野という生徒がいた 彼は休み時間 クラスメイト達のことをじっと見ていた 長い前髪、光のない真っ黒な目 話しかけても返事はない 担任教師も空気のように扱い、みんな気味悪がって彼を避けていた クラスの問題児の中原にとっても佐野は居ないも同然だった ある日 職員室に忍び込んだ中原はそこで佐野の姿を目撃する 佐野は担任教師の手帳を手に取り、眺めていた 無表情でパラパラとめくり、手を止める そこには猫の写真が挟んであり「可愛いうちの猫」とメモしてあった 彼はポケットか