「MUSIC SOUP -45r.p.m.-」〜すばるくんの45曲〜
「MUSIC SOUP -45r.p.m.-」渋谷すばるさんの回。
初回放送は2022年3月1日、フジテレビTWO。
すばるくんが選んだ
"今までの人生を語るにかかせない、時に寄り添い、時に励まされ、叱咤激励され、そして思い出のこもった" 45曲。
そんな曲たちに込められた想いやその曲にまつわる思い出をバーのカウンターですばるくんが一人語る、とてもとても贅沢で幸せな時間。
ーハーモニカとギターを持って一人旅を始めたミュージックマスター。
裸の声で裸の歌を歌い、人見知りな唇からブルースが滲み出すー
そんなナレーションとともに番組は始まった。
「なるべくありのままと言いますか、背伸びせずに単純にいいなと思ったものをダーと選んだ感じですかね」
そんなふうに言うすばるくんが選んだ一曲目は、ザ・ブルーハーツの「チェインギャング」。
初めてハーモニカをコピーした曲。カラオケに行って帰る間際にこの曲を入れてハーモニカを吹くと、周りがおお!という感じになる、それが気持ちいい、と (笑)。
マーシーさんが歌っている時、ヒロトさんはハーモニカを吹いたりハモをやったりする、それがなんだか好きだというすばるくん。
こんなふうに曲を紹介し、時々すばるくんのコメントを挟んで番組は進んでいく。
10曲目、Oasisの「GAS PANIC!」
18〜19歳の頃、バンドをやっていた仲間とよく聴いていたそうだ。UKロックの「じめっとした天気悪そうな感じ」が好きで、自分の曲のアレンジに「丸パクリ」して使ってる、と笑うすばるくん。
12、13曲目は LITTLE WALTERの 2曲。
以前ヒロトさん、マーシーさんと対談した時にヒロトさんからレコードプレイヤーのおすすめを教えてもらって即注文し、そこからレコードにハマっていった、と。
ブルースのレコードを買いたいと思って緊張しながら入ったお店でハーモニカを聴きたいと言ったら
「じゃ、LITTLE WALTERでしょ」
と言われたというすばるくん。
そこで聴いた音に衝撃を受け、その音を自宅でも再現したくてオーディオにハマっていったそう。
25曲目のNUNOの「CRAVE」は10代で組んでいたバンドのギタリストが好きでよく聴いていた曲。
「ボーカリストじゃない人が歌う歌がいいなあ、と思う」
と話すすばるくん。
26曲目は「TAKE THE POWER BACK」(RAGE AGAINST THE MACHINE)。
ジャニーズJr.の時にやっていたバンドのメンバーがみんなRAGEにハマっていて、この曲の最後のリフがカッコいいと自分たちが演奏した曲にそのまま無理矢理くっつけたそう(笑)。
そのバンドで初めて演奏した場所が東京ドームで(!)ジャニーズらしい演出をしてもらってなんとかなった、危ないところだった、と懐かしそうに笑うすばるくん。
28曲目の「PIANO MAN」には
"映画祭でオランダに行ってライブで演奏した思い出の曲" というナレーションが付いた。
『味園ユニバース』がロッテルダム国際映画祭に出品された時の舞台挨拶でのライブ。当時の誇らしい気持ちを思い出した。
そこに触れてくださったことが嬉しい。ありがとうございます。
34曲目、EAGLESの「DESPERADO」は終了が決まっていた "スバラジ" で、すばるくんがサプライズでピアノの弾き語りを聴かせてくれた、忘れられない曲。
以前インターFM*で選んだ曲の中にも入っていたっけ。すばるくんにとっても思い入れの深い曲なのかもしれない。
35曲目「ブカブカブーツ」(ザ・ハイロウズ)。
先日のNEOLAND(AJICOさん、ザ・クロマニヨンズさんとのスリーマンライブ)、そのライブの後にヒロトさんが
「ハーモニカ頑張ってるね」
と言ってくださり、別れ際に
「(この曲は)いい練習になる」
と言われた、それから毎日聴いている、と話すすばるくん。
その後でFCのブログでも伝えてくれた、ヒロトさんとマーシーさんへの想いを語ってくれた。
「(憧れの人と)同じとこに立ってしまった。嬉しい反面、ファンのままの方が良かったかなと思ったこともあるけれど」
「これからもっともっと深めていくべきだな、というか。頑張れよって言っていただけたような気がしてます」
43曲目には、すばるくんのハーモニカの師匠であるKOTEZさんの「TOO MANY COOKS」も
入っていた。これまでのご縁や経験をすべて大切に糧にして進んでいく人なのだなあ、と改めて感じた。
そして、最後の45曲目は、ザ・クロマニヨンズの「大空がある」。
「ここ最近で一番、なんか助けられた曲といいますか。もちろん前向きに前向きにって言いながらも自分も常にそうでもないし、しんどい時もあるし。なんかそんな時に変わらない真っ直ぐなロックンロールに乗せて、この歌詞にある "大丈夫だ 大丈夫だ うまくいく うまくいく" って言われ続けた時に本当にそう思えたというか。あったかくて優しい、大きなロックンロールだと思いました」
そう言ってレコードに針を落とす顔が子どものようにキラキラと本当に嬉しそうで。なんだか胸が熱くなる。
「大空がある」は、私も大好きな曲だ。
私がすばるくんの歌に救われ支えられたように、すばるくんも大好きな人たちの歌に救われていたんだな…
ああ、だから彼もブログやインスタグラムで、私たちに繰り返し「大丈夫」と伝えてくれたのかもしれない、と。
そんなことを思って泣きそうになった。
番組はこんなナレーションで締めくくられる。
ーロックンロールが渋谷すばるを抱きしめる。ブルースがレコードの溝から手招きをする。音楽という幸せを全身に浴び、人生のステージに挑む今。その真っ直ぐな瞳の奥には優しい風のうたと心配無用の大空がある。ぼくのうたがキミのうたになった時、世界はひそかに微笑むだろうー
冒頭のナレーションもそうだったけれど、曲のタイトルを入れたりして、すばるくんのことをとてもよく知った上で考えてくださったことが伝わってくる。番組の雰囲気もあたたかくて柔らかくて、すばるくんもスタッフの方々をとても信頼しているように感じた。
構成作家のkomurockさんがおっしゃっていた通り、ずっと、とても楽しそうだった。笑顔が可愛くて、きれいだった。そして何よりも音楽への真っ直ぐな愛がどの瞬間からも伝わってきた。
komurockさんのツイートを拝見すると、すばるくんは収録では90分ほど色々と話してくれたとのこと。できることならその全部を観たい…!
最後の曲をかける前にすばるくんが言った言葉。
「生きていく上での、なんかすべてのこう、いろんなことあるけど頑張っていこうって、させてもらえるのが音楽を聴いた時が多いのかなって気がしますね、うん」
そして番組の最後に
「一人やったら泣いてたわ」
と言って、照れたように笑ったすばるくん。
すばるくんにとっての音楽。それがどれほど大きくて大切なものか、痛いほど伝わってくる。もう彼の存在そのものなのかもしれない。
きっと数えきれないほどの悲しみや苦しみを、いくつもの眠れない夜を、音楽に救われて支えられて越えてきたのだろうな…そんなすばるくんが自分の音楽を極めたい、と歩き出したのは必然だった。改めてそんなふうに思う。
今の自分の想いに一番ふさわしい表現を探すように、時々言葉につまりながら、誠実に言葉を紡ぐすばるくん。
すばるくんの言葉、声音、語る表情、選んだ音楽のひとつひとつ…すべてが胸に迫って、初めから終わりまで観入ってしまった。
そしてすばるくんの選んだ曲を見ると、今までブログやSNSで紹介してくれたものも多くて、すばるくんは感じたことや想ったこと、影響を受けた音楽…ずっと、自分をありのまま伝えてくれていたんだな、と気づく。
いつも寄り添ってくれている。変わらない彼の姿に胸がいっぱいになった。
この番組から伝わるすばるくんの音楽への愛、彼の根っこに変わらずにある優しさとかあったかさとか可愛らしさとか。熱とかブレない芯の強さとか人を想う心とか。
まだすばるくんを知らない方にも届いたらいいな、と思う。そしてそのことがきっかけとなって彼の歌を聴いていただけたら本当に嬉しく思う。
【すばるくんの45曲】
1. チェインギャング / THE BLUE HEARTS
2. 少年の詩 / THE BLUE HEARTS
3. ペガサスの幻想 / MAKE-UP
4. SEVEN DAYS WAR / TM NETWORK
5. スローバラード / RCサクセション
6. 俺の家には朝がない / 上田正樹と有山淳司
7. パーマンはそこにいる / 古田喜昭
8. 聖母たちのララバイ / 岩崎宏美
9. GIRL / THE BEATLES
10. GAS PANIC! / Oasis
11. IN BLOOM / NIRVANA
12. SAD HOURS / LITTLE WALTER
13. JUKE / LITTLE WALTER
14. MERCEDES BENZ / JANIS JOPLIN
15. I'M IN LOVE WITH YOU BABY / BIG WALTER HORTON
16. RIDING IN THE MOONLIGHT / HOWLIN' WOLF
17. TRUST MY BABY / SONNY BOY WILLIAMSON
18. ALL MY LOVE IN VAIN / SONNY BOY WILLIAMSON
19. WATCH YOURSELF / LEW LEWIS
20. PRETTY FLY / THE OFFSPRINGS
21. TALK TONIGHT / Oasis
22. WAKE ME UP WHEN SEPTEMBER ENDS / GREEN DAY
23. YESTERDAY / MEST
24. UNDER THE BRIDGE / RED HOT CHILI PEPPERS
25. CRAVE / NUNO
26. TAKE THE POWER BACK / RAGE AGAINST THE MACHINE
27. We Are The World / USA for Africa
28. PIANO MAN / BILLY JOEL
29. LOVE LOVE MODE / DIMITRI FROM TOKYO
30. WHAMMER JAMMER / J GEILS BAND
31. SWOLLEN PRINCESS / NUNO
32. HALLEUJAH / JEFF BUCKLEY
33. TOO GOOD TOO BE BLUE / TOM ROBINSON BAND
34. DESPERADO / EAGLES
35. ブカブカブーツ / ザ・ハイロウズ
36. ハスキー(欲望と言う名の戦車)/ ザ・ハイロウズ
37. すべて失ってもいい / ブルームーンカルテット
38. ニーナ / 矢野絢子
39. First Love / 宇多田ヒカル
40. 茜色の夕日 / フジファブリック
41. LIKE A STAR / CORINNE BAILEY RAE
42. VIVA!自由‼︎ / ザ・クロマニヨンズ
43. TOO MANY COOKS / KOTEZ & YANCY
44. 軽はずみの恋 / ブギ連
45. 大空がある / ザ・クロマニヨンズ
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