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日記:「君が先延ばしと呼ぶものを、私は思考と呼ぶ」

通路向こうの席に座っていた男性のスーツにセミがついている、と思ったらシワでした。でも昨日は蝉の声を聞きましたよ、本当に温かい。春です。

昨日呟いた「発想術」について。アダム・グラントさんのTEDトークを見ていただければと本当に思うのですが、わたしはだいぶこのプレゼンに助けられて数年暮らしています。これ、ある意味すごすぎて、人(ライバルさん)には知らせたくないくらいのアイディア術です。といっても、そんなライバルさんはいないので、お知らせします。(動画は本記事を末にリンクしてます!)

The surprising habits of original thinkers


プレゼンのタイトルは「The surprising habits of original thinkers」、オリジナルな人の驚くべき習慣といった内容で、創造性の高い人たちがどのようにその力を発揮しているのか、語ってくれています。

その中で、わたしが特に有用しているのが「先延ばしぐせと創造力」の関係性です。先延ばし癖がある人の方が創造的な仕事をする。なぜか。頭は、本人が意識していないときにも勝手に動いているというのが答えでした。本人の意識がそのことを放っておいている間に、頭が勝手に考えを進めてくれている。そういうことです。

アダムさんはアメリカの劇作家アーロン・ソーキンの次の言葉を引用しています。

「君が先延ばしと呼ぶものを、私は思考と呼ぶ」

素早く着手し仕上げに時間がかかる


これにはコツがあります。先延ばしをするにしても、まずは課題を把握すること。把握して材料まで集めとくと、ベストと個人的には思います。ホームベーカリーみたいに、タネは入れなくてはいけません!そうしたら、後はほっとけばパンが出来上がっているように、何かしらアイディアが頭に浮かんでいます。すごい!これはわたしの体感です。ふっと思い浮かぶこともあれば、だんだん「そりゃあこうだよね…」が見えてくることもあり。もちろんそこから形にするのは、また別の大変さがあるのですが、ノーアイディアのプレッシャーから逃れられるのは、とても安心することです。

アダムさんは、これを次のように表現しています。

オリジナルな人について「素早く着手し仕上げに時間がかかるという特徴があります」


また「安心」も大切だと思うのです。「さあ、後は頭さんが勝手に考えてくれるから大丈夫」。この気持ちも、アイディア…というか発想という言葉にここで変えたいのですが、発想がふくらむのには大切だろうと、これも実感です。だから全然自分と関係ないプロジェクトの方が発想が湧いてきたりするわけです。(そんなことないですか?)


よーし、これでいつか解決するだろう。

この発想術は、デザインや文章の切り口といった仕事だけでなく、もっと大きな人生の問題とかでも使っています。悩みが発生したら、後は放っておけばいいのです。私は「あ、これどうしよう」と思った時点で、「よーし、問題は把握した。これでいつか解決するだろう」と思います。「どうしよう」と思った時点でタネは撒かれました。ちょっと気が向いたら、色々調べてもいいと思います。調べて放っておく。そうすると、時期が来たときには問題は解決しています。「どうにかしたいなー」と思っているうちに状況も変わったり変わらなかったり、自分の気持ちも変わったり変わらなかったり、そういったトータルで、なんらかの形で、いつかは問題が解消している。そのいつかの解決は、頭で考える「こうなるべき」とは違うかもしれません(だからこそ、いいのですが)。とにかく、解決する。このことを知っていることで、過剰な不安の膨らみに捕まりづらくなりました。

頭が問題を把握してくれたなら、あとは頭を信頼して任せておけば、解決は訪れる。よろしければ試してみてください。まずはぜひ動画を見てください。他の「驚くべき習慣」も語られています。昨日ノーアイディアだった仕事は無事終わりました、おやすみなさい。

(日記:2022年4月9日)

TED:The surprising habits of original thinkers


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