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【小説】空巫女のお話 第1話『巫女さんがやって来た』

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年齢=彼氏いない歴のOL西瓜房子が出逢ったのは 小さな巫女さんだった!? 大阪を舞台に繰り広げられる彼女達の日常の先、 路地裏に潜む超常非日常に触れた時、 西瓜房子の運命は大きく… もっと読む
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#ツインテール

第1話 巫女さんがやって来た~② 双羽輝子という名のおっさん~

「キモいわ。」 新年早々、最初の挨拶がそれか!失礼な奴だな。ここは市内にある喫茶店レイモンド。初老のマスター♂と若い店員さん♀が切り盛りする小洒落た個人経営の喫茶店だ。店員さんは正月休みらしく、マスターがわざわざ三日に店を開いてくれた。そしてこの声の主、いつも座ってる席、今私の目の前にいるちっこい少女、名前を双羽輝子という。まるでウサギの耳のような茶髪のツインテールは、長年の染髪のせいか酷く傷んでいる。日サロで焼いた小麦色の肌。同い年と思えない程いわゆるロリ顔で身長一五〇

第1話 巫女さんがやって来た~③ レディミーツガール~

 輝子に追いついた私は、肩に手を伸ばし引き留める。介入するのはちょっと待て、話がややこしくなる。双羽輝子はお節介である、そしてキレると武力行使に出る。コイツの性格はよく知っているんだが、高校時代の黒歴史を語っていたら、話が先に進まないのでやめておこう。街行く人も振り向いて巫女さんの姿を見て、何事が起きているのか確かめようとチラチラ盗み見しながら歩いている。幸か不幸か、人集りはできていない。私は改めて、巫女さんの姿を眺めた。赤い袴の巫女さんは、一見あどけないロリ顔だが、年齢

第1話 巫女さんがやって来た~④ 愛をまき散らせ~

 大川の川沿いをひたすら走り続けて、どこまでたどり着いたのだろうか。ビルの谷間から遠くに天守閣が見える。おそらく京橋辺りだろうか。真冬のランニングは体に堪える。私達三人は追手が来ない事を確信し、ようやく落ち着き、呼吸を整えた。 輝子「よっしゃ撒いたな。みんな大丈夫やな?」 大丈夫な訳あるか・・・まぁいいや・・・まったくすまなかったな。巫女さんまで悪者扱いされて。一駅分もランニングまでさせて。 巫女「ありがとう。助かったんだよ。でも、私が悪かったのに・・・それに暴力は良く