「オリエント急行の殺人」アガサ・クリスティー
アガサ・クリスティーの代表作。
名探偵ポワロシリーズの中でも、群を抜いて大人気。
映画化もされており、タイトルを耳にしたことがある人は多いはず。
私にとっては、初めてのアガサ作品。
雪で足止めされたオリエント急行。
進むことも、戻ることもできず雪原の中、立ち往生していた。
そんな閉鎖された空間の中、とある殺人事件が起きる。
人の出入りは不可能、とすれば乗客の中に犯人がいる。
しかし、乗客それぞれには完璧と思われるアリバイがあった。
この難事件に、名探偵ポワロが挑む。
登場人物のキャラが魅力的
舞台となるオリエント急行は、さまざまな人たちが旅行で利用している。
地位の高い公爵夫妻や、イギリスの夫人、イタリアの男性などそれぞれキャラが独特。
また、乗り合わせた乗客の出身国もさまざまで『お国柄』が引き立っており一人一人に魅力を感じた。
登場人物は多いが、キャラのおかげか見分けやすく感じた。
人物の性格や口調が細かく描写されているのも一つの魅力。
ポワロの名推理から目が離せない
オリエント急行の殺人は『閉鎖された空間』というのがテーマ。
必ずこの中に犯人がいる。
しかし、本人の供述が本当に正しいのか調べるのは困難。
だとしたら、供述をもとに推論で進めて行くしかない。
この難解な状況で、ポワロは見事な推理をする。
推理の仕方、目の付け所、人間観察力を駆使し推理していく。
その様子は、読む手を止められないほどすごいものだった。
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