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【詩】君よ見よ(月光読書より)

ま新しい綿毛で身を包まれている夜

君は何を感じただろう


五月雨のように舞う花を君は知っているのか

雷のような巨大な台風を知っているのか

荒れ狂う輝きを空に見たことはあるのか

ささやきすら時に恐ろしい遠吠えになることがあるのを知っているのか


知らない

何も知らない完璧な世界を知っているのか


空虚な魂がこの世に生まれた夜を一つ物語として知っているのか


君よ見よ

全てがこの世にあるわけはなく

全てがこの手に掴めるわけではない


君よ見よ

いかに己が道が険しいことを


君よ見よ

心から感謝すると言った昨日は

明日への布石となるのだ


君よ見よ

友よ見よ


折り曲げられた膝はどうなるのかと

そこには何があるのかと

削られた命が微かに残ることもある


友よ最後まで見よ

真実の矢が煌めきの一瞬が

実は石ころのように転がっている姿を



 


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