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「すべて真夜中の恋人たち」を読んで

すべて真夜中の恋人たち
川上未映子


川上未映子さんの小説が好きだ。
好きっていっても
「乳と卵」
「きみは赤ちゃん」
「黄色い家」
「深く、しっかり息をして」
の4冊しか読んだことがない。
まだまだ読んでみたい作品はたくさんある。

今回は「すべて真夜中の恋人たち」を読んだ
川上さんのインスタをフォローしていて、
ストーリーズでこの作品が翻訳されて海外でもたくさんの人に読んでもらっていて嬉しいとうような内容を見てから
すごく気になっていたのだ。

拙い感想だけれど
アウトプットのために
記録していこうと想う。




●最後、強がっていた聖が冬子に謝ってお互いの腕をさすり合う場面に共感した

●三束さんって、
本当は一つの嘘だけではなさそう。
妻子持ちとか、バツイチとか経歴がありそう。

●冬子の男性との関係の過去がなんだか可哀想だと思った

●女の生き方について考えた

●会話文が多くて
しっとり、ゆっくり、共感をもって人間関係を追える作品だった。

●いろんなタイプの人間がいて、
その一つ一つが繊細な文章でよく表されていた。
本音と建前みたいな、
誰かのことを本当は心の中でこう思っているみたいなこと、人間の恨みや妬みみたいな感情までも描かれていてすごくリアルだし、
あり得るというか、みんなが抱きがちな感情
が言語化されていた。



●人を想うことの喜び、切なさ、苦しみ


●川上さんの文章の
区切りがあまりなく表現そのまま畳み掛けてくるような表現が絶妙だった。



●「この本を読んで、運命の人って成就するイメージだけど、成就しなくても自分の人生を少しでも支えてくれたり、影響を与えてくれた人が、運命の人なんじゃないかなと思うようになりました。」
↑レビューで見つけたけれど私もこの感想にすごく共感した。
結婚相手はたまたまその人であっただけで
これまでの人生で出会った人や、付き合ってきた人たちからなんらかの影響を受けていると思ったし、運命の人というのは、成就した人だけをさすわけではないと思った。



●物語に登場する人はそういう人は
何かの特技や特徴を持っている人が多いけれど、リアルな世界ではそんな人は滅多にいないから、あえて特徴のないことが特徴の冬子さんを主人公にしたということを川上さんがラジオで話されていたらしい。
冬子さんには冬子さんのドラマがあった。