小さな幸せの積み重ね
実家に帰省した。
久しぶりに
子どもたちを預けて夫と夕食を食べに行った。
店に入ってすぐカウンター席に座る女性が
神妙な面持ちで店長さんと話していた。
私は久しぶりに知り合いの店長に会えたことや、今から美味しいご飯を食べられる、興奮気味な気持ちを一旦沈めた。
なんだかすごく深刻な話が始まっている雰囲気を感じたからだ。
案の定深刻な話だった。
「そうなんですよー、癌になっちゃって。」
子宮頸癌。
2年に一回は人間ドックを受けているのに
いきなり腫瘍があると告げられたそう。
治療が始まったら
食事の制限も始まるから
いまのうちに食べておきたいということで
行きつけの定食屋さんに来たようだった
隣の席なので、聞こえてきた話
先生に淡々と病状を知らせられ、
すぐに大きい病院を紹介された
旦那さんは静かにその話を聞きながら
妻であるその女性を静かに見守っていた。
「ほんと、まさか自分がなるなんて!って最初は信じられなかった。。」
それまで流暢に病院に行ったことや病気の説明の状況など話していた方がいったん一息ついたとき
「みんなさぁ、自分は大丈夫って思ってるんだよなぁー!みんなそうだよなぁー!ほんと、びっくりするよなぁ!」と隣で静かに聞いていた旦那さんも話し始めた。
明日は当たり前にやってくると思っているけれど、本当はそうではなくて、
明日があることや今生きられていることは奇跡であって、、、、
なんだかそんなことを考えた。
今は、医療保険は必要ない、貯蓄でカバーするというのが流行っているけれど、
私はやっぱり癌がこわい。
こわいから保険にも入っている。
癌になった時の治療費とか嵩むほど
家族に申し訳ない気持ちになりそうだから、
癌になったら何度でも治療費は出してもらえる保険に入っている。
私がいまもし
癌だと分かったら。。。
自分だったらどんな行動をするかなぁー
きっと落ち込むだろうなぁー
そして、私も
好きなものを食べに行っている気がする
本格的な治療を始める前に。
病気はいつでも
となりあわせ。
毎日当たり前のように生きられていることに毎日感謝するのは難しいけれど、
小さな幸せを見逃さないように生きていきたいと思った。