【家庭菜園】里芋のちょうどいい肥料の検討と植え付け

今日は4/18。そろそろ里芋の植え付けの時期です。去年は収穫いまいちだったんですよね。今年は何とか豊作にしたい。

 以前記事にしましたが
  https://note.com/soramame01/n/ne2270760735f
栄養周期理論を参考に栽培していきたいと思います。

里芋の施肥

里芋の施肥はというとだいたいこんな感じみたいです。

①全面施肥:畝全体に肥料を施す
②置き肥:種芋と種芋の間に肥料を置く
③溝施肥:溝を掘って肥料を入れ、その上に芋を置く

 ①全面施肥では「無肥料出発」にならないので②置き肥か③溝施肥の2択。置き肥の方が主流なんでしょうか。去年は私も置き肥にしたのですが、今年は溝施肥にしてみます。

 というのは、置き肥と芋の位置関係ってこんな感じだと思うのですが

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置き肥だと芋と肥料の距離がちょっと近いかなと思うんですよね。生育初期にしっかりと根を張らすには溝施肥の方がいいんじゃないかと思う次第。スタートで差が出るかもしれませんが、後から追いつくんじゃないかな、たぶん。

 あと、置き肥って肥料に到達する根が少ないですよね。
畑を上から見るとこんな感じ。

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溝施肥も少ないですけど置き肥と比べるとましというところ。溝の幅を広げればいいという話ですが、ちょっと作業が大変かな。
 置き肥でもみなさん立派に育ててるので、一部の根からでも十分に養分が吸収出来ればよい、というのが植物生理なのでしょうか。勉強不足でよく分かりません…

土壌診断

 里芋は背が高いので、他の作物が陰らないようにしなくてはなりません。市民農園の狭い区画だとどうしても毎年場所が固定されてしまいます。
 去年はおととしよりやや収穫が落ちたのは連作したからでしょうか。

今年の土の状態を調べてみます。

里芋の推奨値はこんな感じですがはたして。

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PH
 PHは6.1、いい感じです。去年は5.5でしたが、木草灰を撒いた効果だろうか。今年は調整不要です。

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 肥料成分はどうでしょうか。去年はほぼ肥料分がないところに牛ふん+鶏ふんを置き肥として投入しました。そのあと、潅水の度に液肥をざぶざぶ。土壌診断キット(PR)で調べてみます。

窒素
 窒素分は残っていませんでした。去年は後半肥切れしてたので、予想通りの結果。

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リン酸
 リン酸は中程度。意外と残っています。

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カリ
 カリ多め。里芋にとってはバランス的にはいいのかな。
 リン酸、カリが残ってるのはちょっと意外でした。肥料の入れすぎによる、土壌のリン酸・カリ過剰問題が農業あるあるだそうですが、こういうことの延長にあるんだなと実感しました。

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まとめ
 診断の結果から、今年の施肥の方針はこんな感じになりました。リン酸・カリは普通に肥料を入れれば最後まで持つのではないか、という考え。

PH:調整不要
窒素:適宜単肥で追肥
リン酸:元肥のみ
カリ:元肥のみ

里芋の養分吸収曲線

 参考書(家庭菜園の実際:農文協)によると、養分吸収曲線はこんな感じ。描画ツールの関係でカーブはなだらかになってますが、実際とは異なると思います。ピークがどこかを見て、追肥のタイミングの参考にしていただければ。

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栄養成長期:体を作る期間
生殖生長期:子孫を残す期間
交代期:栄養成長期と生殖生長期が同時進行する期間

 リン酸・カリは元肥だけでいくことにしたので、窒素投入のタイミングだけを考えればよい。

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BSI生物化学研究所「肥料施用学」より

施肥設計

 肥料は基本的に鶏ふんベースで考えています。なぜなら安いので!
安いですよね、鶏ふん。15kgで300円しないですからね。地方に行くとさらに半額くらいで売ってますよ。
 本当は米ぬかとかも使いたいんですけどね。米どころだと、精米所でただでもらえたりするそうじゃないですか。うらやましい限りです。

 さて、鶏ふんの量はどのくらい必要だろうか。
鶏ふんの成分量はだいたいこんな感じ

窒素:4%
リン酸:6%
カリ:4%

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この成分うち、利用可能になる割合は以下のとおり。

窒素:50%
リン酸:60%
カリ:90%

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環境にやさしい農業技術の素案:長野県

里芋の施肥基準をおさらい。必要分と肥料分の値の整合が取れてない、別々の資料から持ってきたため。あくまでも参考ということで…

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里芋の場合カリの必要量が最も多いので、カリを基準に、1㎡あたりの鶏ふんの量を計算。

25(g)÷0.04(含有率)÷0.9(肥効率) = 700(g)

 土壌にカリが多めに残っていたし、リン酸が足りなくなることはないでしょう。窒素分は元々期待していないので、これ以上増やさなくてもいいかな。

肥料の投入

 ここまで計算しておいてなんですが、鶏ふんは目分量で投入。だいたい合ってると思いますが。
 まぁいいのです。野菜の栽培なんて計算通りにうまくいくとは思ってません。ただ、なんらか基準を元にしてやらないと、どう改善してよいか分からなくなりますからね。さて、どうなりますか。

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 今年初めて試すのですが、水はけを悪くするために、溝施肥の部分を足で踏み固めてみました。里芋は水が好きなので、水はけが悪い方が良く育つらしいです。休日にしか水やりができないので少しでもと思いまして。弊害がでなければいいのですが。

植え付け

 肥料の上に土をかぶせて、種芋を植え付け。一番手前のは親芋です。親芋を植えるのは今年初めて。

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 いちばん手前のでかいやつは親芋です。

 これも今年初めてやりましたが、事前に芽出しをしました。そしたら、1つ芽の出ないやつがありましたよ。大事ですね、芽出し。来年も必ずやります。

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 最後に土を埋め戻して終了。
立派に育つといいな。

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