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【短編小説】なぞる、おわる

指をたどって這わせた時の、あの背中の心地よさが嫌いだった。

もう誰にも触られたくない。

誰かと別れた瞬間はそう思うのに、またどうせ、半年も経てば出会いが欲しくなる自分が嫌だった。

連絡先を消すこともできず、SNSの変化にも気持ちが追いつかず、家の中でただポテトチップスを食べる自分を俯瞰で気持ち悪がって、そんなふうに、また日曜が終わる。


おわり

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