それでも・・・父は父ですから④
祖母の葬式が終わった時に、伯父(父の兄)から
たまにでいいから、また顔を見せに来てよと何度も言われた。
そんな事いわなくても、今まで通り顔見世に来るよ!と思った。
それから
10年位経った頃、私の住んでるところから、70分位車で行ったところに
清澄寺という神社?お寺?があって、取りつかれたように
多い時だと、週に2回位通うようになった。
ロードバイクでその道を通ったのが初めだった。
とてものどかで、川もあり登りもあり、とても狭い入り組んだみちのりだった。
七里川温泉や養老渓谷へ向かえる道もあった。
車どおりが少ないので、無心になってただ自転車をこぐことができたので好んで利用していた。
その終着点、山頂に位置するのが清澄寺だった。
駐車場からはしばらく坂道を歩く必要があったけども、
古びた店なみや、田舎な雰囲気が私の心境とマッチしていたのだと思う。
飽きもせずに通っていた。
時折、夢にまで見る景色ともなっていた。
その山頂から海方面に下ると、千葉県の太平洋側の鴨川市にでる。
少し行けば、千葉県の南に位置する館山市にも出ることができる。
多肉植物も好きだったので、物産館や専門店にもいくことがあった。
そんな時に、ふと「あっ親父はこのあたりに住んでいるんだ」程度には
思うことがあった。
そんなわけで、これでもかというほど、清澄寺、父の住んでいる町に近いところまで来ていた。
現在は職種が異なるけど、福祉職をやろうと思ったきっかけは
いざという時に、身近な人々の対応を、気持ちを込めて丁寧に対応したいから
今回は、奥さんが全てやっていた。ほとんど寝ずに対応していたのだと思う。それでも気持ちが強くて、優しい人という印象を受けた。
わたしは勝手にイメージしていた。
父は絶対幸せではない生活を送っていると
家に行ったときに、すぐさま感じた事がある。
「自分らと生活していた時よりも幸せな生活なんじゃないか」
次回へつづきます。
読んで下さりありがとうございます。
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