必要だったオノマトペ
僕はその道の学者では無いので、自分の経験とこどもの例でしかお話の範囲に留まるのですが、母語の習得は人それぞれによって違うなーと思うのがここまでこどもに向き合ってきて思うところです。
文字がうまく読めないむすこ
現在中2のむすこは文字を読むのが苦手でいわゆるディスレクシアと言う特性があります。
その傾向と言うのは、小学校で文字を習い始めて3年程経ってから気づきました。
小1小2の時期は教科書の情報量も少ないですし、表現も平易です。
「聞いていれば理解できる」「身近な話題が多い」と言うことで聞いていればわかりますので、教科書を読まなくてもなんとか対応できました。
しかしながら、読めなれければ文字なんか書けるわけありません。
負けず嫌いでもありますので、ともだちに負けないように対応するように頑張っていたようです。
小さい頃は絵本を良く「買ってくれ」と言われて買ってあげていました。
帰ってきてから毎晩「読んで」と言われて読んであげていましたが、文字を読むのが辛いので親に読んでもらっていたのでしょうね。
聞く力はあった
おかげさまで聞く力だけは付いていて、余計な音まで拾ってしまうので、軽い聴覚過敏になっていたこともあって耳栓を持参していることもありました。
聞いた文字なので音韻の関係上、正確な単語を覚えられません。
幼児の頃はそれがかわいいと思ったりしましたが、小学生になるとそうも行きません。
3年生、4年生になると授業も辛くなってきました。
検査をして週1で言語聴覚士(ST)の先生に付いてことばの指導を受けるようにしました。
そのご指導は漢字を反復練習で覚えると言うことや、辞書を引いてことばの意味を覚えるということはしません。
あくまでむすこの辛いところは何か?その辛いことの改善を親だけではなく本人にもわかってもらう指導です。
ことばの想起が苦手
やってみてわかったのは「ことばの想起」「感覚でことばを覚えている」事が言えました。
「ことばの想起」とは、紙に書かれた文字を示してもイメージができないということです。
例えば、「ポスト」と言うことばを紙で示しても「郵便ポスト」と一致しません。
それで「赤くて、手紙を出す箱だよ。」と言うと「あー、あれか!」とようやくイメージと一致すると言う具合です。
オノマトペが得意だった頃
もう一つの「感覚でことばを覚えている」と言うのは、ことばを聞いたまま覚えたり、音で覚えたりしていますので音韻論的に言うと紙に書いた文字にならずにつながったりする表現になりがちです。
なもんですから、間違った綴りで話すと思いきや自分なりの表現をするために「オノマトペ」を多様して、情感がよく伝わる文章を作ることもありました。
それで、よくST先生には、「オノマトペ」得意で、良い文章書きますね。とよく言われました。
最近はむすこから聞かなくなったオノマトペ
最近では「オノマトペ」を使うのは恥ずかしいらしくむすこの口から聞くことはあまりなくなりました。
その代わり、ことばを選びながら、ゆっくり正確に話すように心がけているなと言うことを感じます。
ともだちとおしゃべるする時はわかりませんが、この調子で大人と真面目な話をする時は疲れるだろうなと横で見ていて思います。
本人の意思を尊重しよう
本人はあまり意識していないと思いますが、本当にここまでよく改善してきたと思います。
自分で生きるために何が必要か、努力していると感じます。
頑張っているので、成績に置き換えるのはとてもかわいそうです。
自分が目指しているもの、自分に合ったもの十分に理解しつつあります。
本人の意思を大切にサポートしていこうと思います。