ごがつのうわごと

画像1

『タイトルコール』

薄くぼやけた殺人で
証拠のない他殺
不幸な事故だった

自己表現する自己がない

これは
君の殺人を証明する
まがいものの 詩 だ

画像2

『ない』

おとす
おとす
おとしても

なくならない虚無感だけを 押しとどめて 腹の中 ふくれて 目の先 キレイなままの 視界 吐きそうじゃないくせに 口の中 酸っぱい気がした

画像3

『こども』

愛情表現
枯渇して、誰か、
形のないものを手探りで触れない
頭の上の違和感が拭えない

足りないものを切り取った
リュックにたくさん詰めても
頭の上の違和感が拭えない

今夜も
覚えた夜更かしを
噛む、だけ


初めましての方は初めまして、イドバタゴローと申します。
主にアナログで、もそもそ絵と詩をかいています。
今回、ネット文芸部誌うわごとに参加するにあたって色々表現を試してみようって考えてまして、風景を少し混ぜ込んで画像を貼っつけるという表現をしてみました。
雰囲気としてすごく気に入った仕上がりではあるのですが、読みにくいのかもしれない。画像内の詩は、テキストとして下に表記してあります。
それでは、これからおそらく私たちが言葉を吐けなくなるまで続くこのうわごと、末永くお付き合いいただけますと幸いです。

(執筆者:イドバタゴロー)