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君が夜にタバコを吸い終わるとコンビニまで行くのは面倒だからって皿洗いしてる私を呼んで撫でてた事は知っているよ。

嬉しかったんだ。
いくら煙草をやめてって言ってもやめなかったあなたが面倒だからと家を出ず私を撫でている。
でも、嫌でも無かったんだけどね、煙草を買いに行くからついでに散歩に行く?ってたまに誘ってくれてた事。コンビニでちょっといいアイスをかってくれた事。念の為ねってちょと良い木の棒を拾い上げた事。
街に人の居ない時間にコンビニへ煙草を買いに行くたびにちっさい石ころみたいな幸せを感じれて。

君が散歩に誘ってくれなくなった代わりに私を呼ぶ。
あぁ、私の事好きなんだなって感じれた事。
その感覚が心地よくて、たまに一本タバコを抜いたりしちゃって、
そのまま気づかず私を呼んじゃったりして、
そして、このまま君が起き上がったりして。

反対されても無理やり入れた君から抜き取った煙草1012本は約3万円の私への愛は、約84時間もの間余分に私に触れていた証拠だよ。
いつか教えようと思ってたんだけどな。
この煙草のにおいが濃くなればなるほど君は形がなくなっているだろう。
周りの人達が少し嫌そうな顔をしている時、私は煙草の煙に1人寄り添われ心地よい表情で目を瞑っている。

そして、君が残してくれた匂いは今ポッケに治っている。


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