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(2022.6.20)高松 帰路

ホテルにて。たくさん夢を見てヘトヘトで起きた。
体調も万全ではない中、なんとか準備しチェックアウトした。早朝バスが混んでいて乗れなかったらどうしようと思ったけれど、この時間帯は立て続けに2本来るようにダイヤ設定されていたので、難なく乗車することができた。高速バスもPASMO対応。
高松空港のロータリーの生け垣がクチナシだった。花が咲いていたからすぐに分かった。本当に小さくて可愛い空港で、ANA、JAL、LCCの利用者全てが入り乱れていて混み合っているものの、保安検査も待ち時間なしで、全てがスムーズだった。ロータリーにある小さな売店ではUCCのコーヒーマシンでコーヒーを淹れてもらえる。コーヒーとガルボを買って搭乗手続きまでゆっくり過ごした。
離陸は面白かった。飛行機がゆっくり旋回しながら滑走路まで来て、停止。加速から20秒ちょっとで離陸した。こんなにコンパクトで速い離陸は初めての経験かもしれなかった。

スマホのアプリで日記をつけながら、束の間の空の旅を楽しんだ。

ところで、香川のおむすび山は本当に不思議で、可愛らしく、異彩を放っていた。飛行機から見下ろした香川は限りなく真っ平らで、その街並みの中にまん丸の緑色の山がまるでにきびや蚊にさされのようにぽこぽこと乱立していた(例えがこれで本当に無念なのだが)。そして高速バスの中から垣間見えた山は小ぢんまりとしていて、美しい左右対称、末広がりな形をしていた。それは自然と日本一の山を思い起こさせた。
関東平野に生まれ、田園風景を常として暮らしてきた私にとって、標高の低い山は大抵誰かんちの所有地で、あるいは名もなき古墳だった。子供たちは誰かんちの裏山で遊んだり、タケノコを採ったりしたし、畑をイノシシに荒らされたりするのも珍しいことじゃなかった。
まるで絵に描いたような山がたくさんある香川に親近感を抱いた私は、香川の地質や四国の地形について調べるのに燃えた。これを私の簡単な自由研究として、別記事でまとめたいと思う。

成田空港に着くと、ハノイに帰る途中だという女性に荷物の受け取り場所を尋ねられたり、急激な便意による血圧低下で冷や汗かきながら歩行困難に陥ったりと、いろいろなことがあった。ハノイの女性は日本の友人と北海道旅行をしてきたといい、五色沼や美瑛の早咲きラベンダー畑など、美しい写真をたくさん見せてくれた。


そうして香川一人旅は幕を閉じた。

おわり

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