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2020.12.31

2020年はひとえに勇気の1年だった。

車の運転

田舎に越すということ、それ即ち車と生きるということなのだが、つくば1年目はどうしても怖くて、近くのスーパーや駅まで行くのが限界だった。しかし、初回免許更新で県北まで運転したことを皮切りに、徐々に走行距離を伸ばし、いまは高速にも乗れている。

移動範囲がぐっと広がって、よりつくばの街を楽しめるようになった。最近は夫や義母、友達を乗せてあちらこちらをふらついている。

運転ができることで、こんなに毎日が楽しくて、自分に自信が持てるようになるなんて。
コロナが落ち着いたら、もっと遠くに行きたい。

やりたいことを選ぶ

社会人になってからずっと「誰かに必要とされないと自分は組織にいる意味なんてない病」にかかっていた。これは極めて重い病だ。組織の中で自分のやりたいことを優先するなんて以ての外。という意識が強くあり、キャリアの意向も上手く伝えられず、模索の時間が続いた。
やりたいことがなかったわけじゃない。でも、信頼されないと、とか、結果を出さないと、とか、そんなことばかり考えていた。

2019年はその病気が特に重症化していた。オトバンクに入社した最初の4ヵ月はコーポレートと事業部を兼務し、事業部側もマーケとプロダクトという幅広い領域に従事していた。そんな風に書くと、オールマイティですごい感じに聞こえちゃうけど、実際は何の専門性もない薄っぺらい人材だ。

当時は直近の転職でバタついてしまって、過去一番自分に自信がなかった。だから、誰かに必要とされている実感を取り戻す時間が必要だったとは思う。
けれどそんなの、誰がどう見てもいつか行き詰まってしまう。

オトバンクは本人のやりたいことをとても尊重してくれる会社だ。年明けてすぐ面談がセットされて、上長ズ(兼務なので二人いた)に「これから何がやりたい?」と率直に聞かれた。
すごく心が揺れた。
私にはやりたいことを言う権利なんてあるのだろうか?でもこのままじゃ、いつまで経ってもやりたいことに届かない。

「プロダクトマネージャーを極めたいです」と言ったときは、心臓がばくばくしていた。そんな私の心境に反してすんなりOKが出て、トントン拍子で仕事がプロダクト関係のものへと絞られていった。コーポレートから抜けた罪悪感は半年くらい残った。仕事をスイスイと引き取ってくれた同僚さん方には今も、感謝してもしきれない。

やりたいって言ったんだし、という思いから、今年は思いっきり集中してプロダクトのことをやった。めちゃくちゃ勉強もした。まだまだひよっこでどうしようもない部分はあるけれど、自分自身の課題はクリアだ。来年もプロダクトマネージャーとして、もっともっとチームに貢献したい。

やらない決断をし、やらないをやりきる

大学のOG有志でやっているダンスの自主公演を、コロナを理由に延期した。(意思決定に至るまでには長い過程と多くの判断軸があったが、それについては一旦割愛をする)

演出も振り付けもダンスも、大切に取り組んでいた。だから、延期の可能性が出た瞬間は悲しくて、受け止めきれなかった。その後、自分と長い対話をし終えてからは、だいぶ頭がスッキリして、関わる全員にとって何がベスト解なのか、冷静に考えることができた。

すでに進行していた大きなプロジェクトをやめる、という出来事と真剣に向き合えたのは、この先自分の糧になるはず。一緒に関わっているメンバーがとにかく優秀(みんな年下…)で、チームの中での自分自身の振る舞いや能力について省みるきっかけにもなった。

創作活動や芸事は短距離走というか、最大瞬間風速が肝になるような取り組み方をしてきたけれど、たぶんアフターコロナは「いかにしぶとくやれるか」がキーなのだと思う。ということでしぶとく踊りたいし、しぶとく創作活動はしたい。

2021年

2021年は2つのテーマに沿って生きていきたい。

・人に寄り添う
2018年に産業カウンセラーの資格を取ってから、コミュニケーションというものの捉え方がまるきり変わった。自分はいい先生に恵まれたと思う。
相手のありのままを受け止める、相手の言葉の裏にあるものを理解する、それが一体どういうことなのか。そして、心を開いてもらうために自分はどんな人間であるべきなのか、そんなことをただひたすらに考え、実践を続けている。

それは家族や一緒に働く人についてもそうだけど、自分が携わるプロダクトを利用しているユーザーさんにもそんな姿勢でありたいのだ。具体的に言うと、今年はユーザーリサーチについてもっと勉強したいと考えている。

ほとんどが英語のドキュメントなので、英語をがんばるしかない。

・基礎を見直す
31歳になって急にメイクや服が似合わなくなった。髪も肌も身体も、今までとは違うやり方でメンテナンスしないともう持たない気がする。思考パターンも自分じゃ気づかない癖みたいなものが増えているだろうし、価値観もきっと変なバイアスがあるのだろう。
仕事は、勉強したいことがとにかく死ぬほどたくさんあって、でも地盤がフワフワだとインプットしても何の意味もなさない。

「長い人生を支える柱となるもの」を見直すべき時期にいる気がする。
そもそも人間の基礎ってなんなんだろうなあ。身体、考え方、言葉遣い、良心、知識、審美眼……。深遠な問いだけど、365日かけたら少しは答えらしいものにたどり着けるかもしれない。

そんなかんじ。

読んでくださいましてありがとうございます〜