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2020.06.20

つい少し前に誕生日を迎えた。

誕生日が来るということは、もうすぐオトバンクに勤め始めて二年になるということでもある。プロダクトマネージャーの仕事も二年目だ。

大好きな本に関わる仕事であり、大切にしているチームでものづくりをするという仕事。文字通り、好きなものとやりたいことに囲まれた今の私は、ただただ幸運だ。

30歳の誕生日に「そろそろ自分の行きたい業界で仕事をしよう」とふと思い立ち、オトバンクの面接を受けた。この二年、自分がいたことでオトバンクのプラスが少しでも増えていたら嬉しい。

ちなみに会員数200万人突破です。弊サービスを大切にしてくださっている皆様、本当にありがとうございます。


本がめぐる世界

この二年で改め気付かされたのは、自分が心の底から「本」が好きだということ。
世の中の「本好き勢」ほどたくさんの本を読めている自信はないけれど、本が読まれる、生まれる世界を大事にしたい気持ちは、しっかりと備えているつもりだ。

特にひとが本と出会う場面が好きだ。レビューやtwitterで「このオーディオブックよかった!」とか「本読むの苦手だけどオーディオブックなら聴けた」という声を見ると、にんまりしてしまう。

読書は宝を探す冒険みたいなものだ。これだ!という一冊に出会うのは、なかなか難しい。だけど、道の先で出会った一冊は、自分の人生を支えるかけがえのない存在になるし、そこに至るまでの読書の道のりは、確実に自分の心を豊かにしてくれる。

その冒険を、できる限り多くの人に楽しんでほしい。この二年、私が仕事で考えていたことは、ただそれだけだった。
そして、その気持ち一本だけで生きていいと確信できたのも、この二年のおかげだ。

言葉を探しに行く旅

私は明確に「本」に救われた時期がある。
イジメの対象となった中学時代、就活に悩んで留年した大学三年次、それから体を壊して累計五ヵ月休職した社会人六年目だ。

どの時期も人生どん底だなと思いながら過ごしていた。明日なんか来なければいいのに、ということが何度も何度も頭を過ぎった。

私は内省癖があり、自分のモヤモヤを言語化してからでないと他人に相談することができない。該当の三つの時期は、自分が何にストレスを感じているのかもわからず、それ故に誰にも頼ることができなかった。
その時に心の支えになったのが、本屋や図書館だった。
棚を見回してピンと来たものを片っ端から持ち帰って、家でじっくり読み、また新たな本を探しに向かう。それを繰り返していくうちに、だんだんと自分の考えていることの輪郭が浮かんでくるのだ。
当時どん底の自分を引き上げてくれた本たちは、今もずっと傍に携えている。

「本が生まれる世界」を大事にしたい

飽き性なところがあるので、ここまで自分がまっさらに「本が好き」という一言だけで無心に働けるということに、最近少し驚いている。
でもそのくらい、今の自分のあり方に迷うところがない。

年齢が上がり「自分はこの先どのように働いていくんだろう」ということを改め考えるようになった。
世の中も自分自身もどうなるか本当にわからないけど、「誰かがこれだと思う一冊に出会う瞬間」にずっと従事していきたいし、していけると思う。

さてさて、明日からもがんばるぞ〜。



読んでくださいましてありがとうございます〜