文字だけの、見えない君を探してる。 第六夜 白紙
金曜日、かなえは、やはりあの店へと向かっていた。
しばらく歩いていると、一軒の店が見えてくる。
店の戸には、のれんがかけられており、そこには『おあいそ』とある。
奇妙な寿司屋は、今日も同じ場所に存在していた。
かなえは、店の戸を開けた。
数人の男性客が黙々と回転寿司を食べている。かなえに目を向ける者はおらず、店内は異様な空気が漂い静まり返っていた。
奥では店主らしき人物が寿司を握っている手が見える。
かなえは、あいているカウンター席に座った。
回転レーンに乗った寿司が目の