僕の親友のお話
今まで散々僕の、所謂「つらい経験」を書き連ねてきたが、
僕にも唯一親友がいた。
その親友は格段周りからの評価が良い人ではなかったし、
寧ろ「一軍」と呼ばれるような人たちから嫌われていた。
嫌われている理由は僕にもよくわからなかったが、
兎に角目の敵にされているような人だった。
ある日、彼女からこんな話を聞いた。
『なんか知らないけど彼奴等から「産業廃棄物」って呼ばれてるんだよね〜!』
僕はとてつもない怒りを覚えた。
別になんにもしていないのにどうしてそんな言われようをされなければならなかったのか。
僕が自分の感情に身を任せ、その一軍たちに喧嘩を売ろうとしたとき、
僕の手を引き止めて彼女は言った。
「ほっとけばいいんだよ、所詮人を貶すことでしか生きてけないんだから。」
当時僕達は小学生だった。
小学生からこんな素敵な持論を持っている彼女を、
あの時から僕は尊敬している。
元々特殊な雰囲気を持った子だったが、あれから僕は彼女だけを親友と言っている。
きっと後にも先にも僕の親友は彼女だけだ。
今でも時折連絡を取る。
もし親友という定義が「尊敬できる親しい人」とするならば、
僕の親友はきっと一人しかいない。