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洋服は男の子だったあのとき。

これはわたしが小学生の頃の話です。

突然、小学生のわたしはメンズ服を選ぶようになりました。母は驚きました。わたしが女の子だから。

そのときは理由が無かったと思っていましたが、高校生にもなったある日。その日の会話のなかでこう聞かれました。

「 何であのとき男の子の服を着ていたのか 」

理由なんてないと思っていたわたしでしたが、一度考えてみて、

「 お母さんが選ぶ服を着て学校に行ってクラスの子と同じ服だったとき、表でも裏でも「被ってる」「パクりだ」「パクるとか笑」って言われて、わたしが男の子の服を着ればそんなこと言われないと思ったからだと思う 」と答えました。

当時、仲間外れにされていたこともあって学校に行くのも嫌なのにその日のために母が選んでくれた服を着て行って悪口を言われるのはすごく辛かったです。

母のせいだと何度も思いましたし、泣きながら帰ることだってありました。母には何度も「もうわたしの服を勝手に買わないで」と理由も言えずにいうことだってありました。

中学生になってからは母が率先して可愛い服を選ぶようになり、それに影響されて今は女の子の服を着るのにも抵抗はありませんし自分自身が好きで着ています。

でも、あの頃の自分の服の選び方が間違っているとは思っていません。

あの頃の自分はメンズ服が好きで着ていたし、それを否定してしまったらあのとき必死で生きたわたしが報われないですから。

もしかしたら同じようなことをした人、された人、見た人がいるかもしれません。些細なきっかけで誰かのファッションを否定して「自分の好き」を自分が許せなくなることだってあるし、おしゃれをすることが苦手になることだってある、ただそれを知ってほしいのです。

(今回は分かりやすく女の子用、メンズ服と言ってますが、わたし個人はどちらがどの服を着てもいいと思います。)

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