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映画レビュー

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2020年9月の記事一覧

ホン・サンスの映画

『教授とわたし、そして映画』『ハ ハ ハ』『次の朝は他人』『よく知りもしないくせに』を先日、鑑賞しました。4本全て、ホン・サンスを通り過ぎた女性たちが出てくる。ホン・サンス監督作品は、監督自身の恋愛観と人生観と映画愛が詰まった作品群なので大変面白い。作品に起用される女優もおそらく何人かホン・サンス監督は手を出していると思うので(笑)元カノを今カノが演じていると思いながら観ると尚面白い。 現在の彼女はキム・ミニ。 まだホン・サンス監督は既婚者なので不倫愛なわけだけれど、本妻

沖縄スパイ戦史

解説:第2次世界大戦末期、連合国軍の上陸により、1945年6月に降伏するまでの3カ月の間に民間人を含む24万人余りが命を落とした沖縄戦。しかし、降伏後も沖縄北部ではゲリラ戦、スパイ戦が繰り広げられていた。その裏には、1944年夏に沖縄の地に渡り、身分を隠して沖縄の各地に潜伏していた工作員養成機関「陸軍中野学校」出身者42人の存在があった。 「護郷隊」「陸軍中野学校」「軍命による強制移住とマラリア地獄」「監視し合う市民とスパイ虐殺」など衝撃的な証言が繰り広げられ大変驚かされた

ヒメアノ~ル

あらすじ:普通の生活に焦燥感を抱くビル清掃会社のパートタイマー岡田は、同僚からカフェの店員ユカとの恋の橋渡し役を頼まれる。彼女が働くカフェへと足を運んだ岡田は、高校時代の同級生・森田と再会。ユカから森田につけ狙われ、ストーキングに悩まされていると相談された岡田は、森田がかつていじめられていたことを思い出し、不安になるが……。 森田剛の演技は上手いと前々から思っていたが、今作品で再認識した次第。森田剛が演じるのはサイコキラー。彼がサイコパスになってしまった理由が映画の随所に描

6歳のボクが、大人になるまで。

あらすじ:メイソンは、母オリヴィアと姉サマンサとテキサス州の小さな町で生活していた。彼が6歳のとき、母は子供たちの反対を押し切って祖母が住むヒューストンへの引っ越しを決める。彼らの転居先に、離婚してアラスカに行っていた父が1年半ぶりに突然現れ、交流が始まる。 少年が大人になるまでの12年間を描いている(同じ俳優で主人公を演じている)。少年の視点からみた家族の軌跡には大きなドラマはない。だからこそ今作品の人物たちに心を寄せ、いつの間にか自分たちの人生に想いを馳せていることに気