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羊をめぐる夏の思い出

こんにちは。この夏に計画していた列車ツアーの旅が悪天候のため中止になり、他の企画を考えることにして色々調べていたら素敵な宿泊所を見つけました!
それは北海道の美深町で羊牧場や農作物を生産されている松山農場の民宿「ファームイン・トント」です。
こちらの宿がある美深町仁宇布という地域が、村上春樹(小説家)の作品『羊をめぐる冒険』の舞台ではないかと思わせる点がいくつもあり、たくさんの村上春樹ファンの話題になっていると知ったから。
実際、検証しているサイトが多くあり、見ているうちに私も体験してみたい!と意気込み予定をたてました。

少し説明すると、私はたまにしか本を読みませんが村上春樹の作品が好きで本屋に行くと自然に文庫コーナーの「ま行」をチェックしてしまいます(^ ^)

しかし、最近は何か予定をたてると悪天候がまとわりつく私です。
8月のお盆あたりだったので台風の影響が心配されましたが、羽田空港から新千歳空港までの飛行機は問題なく飛んでくれました。
それだけでも感動。
新千歳空港からの移動手段はニコニコレンタカーさん。

札幌市から約240kmの場所に「ファームイン・トント」があります

新千歳空港に到着して札幌市内で一泊してから「ファームイン・トント」に向かいました。
その途中、村上春樹による小説を実写映画化した『ドライブマイカー』の撮影地となった赤平市に立ち寄り写真を撮ってきました。
聖地巡礼ってこんな感じなのかな?

第94回米アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞

『ドライブマイカー』は3時間の長めの映画ですが、村上春樹小説の世界観や空気感を絶妙に再現されていて、坦々しているようで気持ちは大きく揺さぶられていくような心に残る映画のひとつです。

赤平市といえば昭和40年代まで炭鉱でにぎわった炭鉱遺産のある町でもあります。ついでといっては何ですが、炭鉱のことを知りたいなと近くの「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」に立ち寄ってみました。
こちらは、かつて赤平市で操業していた住友赤平炭鉱の残存施設を活用して炭鉱について学ぶ施設です。
施設の本館は赤平炭鉱の資料館になっています。休館中の赤平市歴史資料館の資料の一部が展示されていて、炭鉱の地図や採掘用の機械、鉱員が使用していた機材などがあります。

「赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設」2018年7月開館
実際使用されていた「救護隊」の道具など
豊里炭鉱(赤平市豊里地区)が稼働していた当時のジオラマ

資料館だけでも楽しめますが、タイミングがよければ実際に炭鉱で働いていた方がガイドとなり、立坑櫓内部を見て回る見学ツアーもおすすめだそうです。

次は赤平市から車で約140km北上して、夕方5時にJR美深駅に到着。
ここの目的は美深駅構内にある「村上春樹文庫」でしたが、一歩遅くて”CLOSE”状態(泣)

2013年10月に美深町観光協会が、著書約70冊を並べた「村上春樹文庫」をオープン

オープンしていれば、なかの様子はこんな感じ。村上小説のロケーションではないかと思われるスポットを小説の文章の抜粋とともに写真で展示しているらしく、入ってみたかったなぁ。


https://hokkaidofan.com/201405bifuka/
JR. 宗谷本線・美深駅ホーム、無人駅です

さて、目的の「ファームイン・トント」に向かわねば…。美深駅から東に30分程移動しましたが、どんどん道が狭くなってきます。

雲行きが怪しくなってきた

どこまで続くのか?写真は撮れなかったけど路肩にはタヌキの一家(多分)が歩いていたりして、本当にこの先に宿泊できる場所があるのかな?
不安になりかけたところにパァ〜と見えたのが、こんな素敵な光景!

めちゃくちゃ素敵!!
建物前の牧場には羊たちが放牧されている

夕方6時前に「ファームイン・トント」に到着した後の気象は台風の影響で暴風雨。
外の羊たちは夜も放牧中ということで強い風が吹くたびに羊たちの安否が心配になりましたが、宿の中では夢のような夕食タイムを過ごしました。

新鮮なラム肉のジンギスカン(食べるのに夢中でお肉しか写真撮ってなかったっ)と地元の美味しいビール。それにスタッフの方との充実した会話でそれはもうHAPPYな夜。
こんな旅のカタチも良いなと思うし、またここに来ようと思わせてくれる時間でした。

松山農場が育てた羊肉
人生で一番!ダントツに美味しい羊のお肉でした
株式会社 美深白樺ブルワリーで製造されたクラフトビールも一緒に

ビールのラベルの裏側には、
”羊をめぐる冒険からはじまった物語。この町の神秘な森と幻想的な草原の風景を柑橘の香りに乗せ、スッキリと喉に入っていく瑞々しさ。”
とあり、空き瓶お持ち帰りしたくなりました。

食堂横のラウンジには村上春樹の本等がずらりと並んでいます。

村上春樹の他にも北海道にまつわる本やタイトルに羊が入っている本も
眺めているだけでも色々楽しい
『羊をめぐる冒険』の文庫本も見つけました

本を数冊お借りして2階のお部屋で一晩を過ごした後、またまた素晴らしいお料理で朝を迎えました。一品一品が丁寧で本当に美味しかったです。

目も口も楽しい幸せモーニング
玉子4個分のオムレツ(?)
ふっわふわで美味しくて今まで食べたことない卵料理でした

一晩中暴風雨でしたが朝には少し晴れ間が出てきて緑の草木もよく見えるように。

雨あがりの風景、周りに遮るものがないので空が広い
写真では小さいけど奥にたくさん羊たちがいます

私が勝手に心配していた羊たちもちゃんと地面に居る、良かった!
できれば、もう一泊してずーとこの世界観に埋もれていたかったなぁと後ろ髪ひかれつつもスタッフの方々に見送っていただき、「ファームイン・トント」を後にしました。
素敵な思い出をありがとうございました(*^^*)

さて、次の目的地は羊たちとの距離がもっと近くで触れ合える場所というので楽しみです。続きはまた後ほど…。

以前、北海道には札幌に1年ほど住んでいたことがありましたが、少し足をのばせばこんな趣のある場所があって感動です。北海道は広くて自然が多く、空気がいいですね。

他にも知らない場所がたくさんあると思うので、noteの皆さんの記事も参考にしながら発掘していきたいです(o^^o)

羊をめぐる夏の思い出、見ていただき有難うございました!

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