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花は咲く

「花は咲く、ただひたすらに」というのは、相田みつをさんの言葉。
決して珍しくもなく、どこにでも咲いているような花でも
それぞれが、それぞれのペースで葉を広げ、
色とりどりの美しい花を誇らしげ咲かせ、それぞれの時間を謳歌している…
ように見える。

私も、どこにでもいそうな人間のひとり。
多くの人から見上げられるような大きな山に登れるような力はなく
誰にでも登れそうな小さな山に登ってみては、
自分なりの誇らしい達成感を味わいながら、自分の命を咲かせている。

それでいい。いや、それがいい。
私に見える景色が私の世界。
晴れの日があれば、曇りも雨も、雷が轟く日も吹雪もある。
今日は、風が強い。
それもまた、私だけに訪れることではなく、私だけが感じることでもない。

そんな日常の中で、相田さんのこんな言葉も思い出す。
「雨の日は雨の中を 風の日は風の中を」

声をかければ、返事をもらえる距離にいる人の言葉に支えられたり
面識のない遠いどこかの人の言葉に励まされたりすることもある。
それが私にとっての陽の光りであり、潤いの水であり、肥やしとなって
私は今日も、私の命を続けられている。


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