景色が変わった経験
今の時代、海外を旅行したとて「価値観が変わる」「人生観が変わる」なんて、そうそうないことだと思うが、
個人的に、「開眼!」というか、ハッとして景色が変わるような、自分の中でパラダイムシフトみたいなことがたしかに起きた経験が2回ほどある。
1回目は、20歳。
初めての一人旅で行った初めてのヨーロッパ。
「道端で話しかけられるなんて、悪い人かもしれないんだから関わらずに逃げなよ」と真面目な同級生たちからは言われそうな状況下、
根っからの「やってみなきゃわからない精神」で、とりあえず相手の目を見る・話を聞くというのをやっていたら、わかったことがある。
「悪い人」なんていうのは、めったにいない。
「そんなことを言うのは悪い人」と思い込んでいた(日本の社会で思わされてきた)ことを言ってきた人が、実際全然悪い人じゃない(と感じた)からだ。
悪いかどうかというのは、各人の文化的背景などがもたらす尺度によって判断されるものにすぎない。その時々の状況によっても変わる。
それがわかっていれば、「悪い人」なんてめったにいない。
人を自分の乏しい尺度で早合点せず、
目の前にいる唯一無二の人間をよく観察し、目を見て対話し、相手の領域も尊重しながら、己を守る。
それができれば、「悪い人」なんてめったにいない。
本当の危険から身を守るためにも、この考え方は大切だと、その後10年間の経験を通しても改めて思う。
2回目は、25歳。
ゲストとして招かれ、一人で初対面の人たちと過ごしたインドで。
「与えることに、理由なんていらない」
相手がどこの誰であろうと、目の前にいる人に、親切にすること。与えること。関心をもち、関わりを持つこと。
そう教えてくれた人たちの話が、前回の記事。
3年前にしたためた文章だけど、
今色々棚卸ししていて、これだけは改めて発信したくなったのだった。
今思えば、この2つのハッとする経験は、通ずるものがあるんだな。
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