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ジュリー・アンドリュースとオードリー・ヘップバーン、そして映画音楽とリサイタル

私の一番好きな映画は『サウンド・オブ・ミュージック』。その映画に主演したジュリー・アンドリュースは、今でも大尊敬するアーティストです。その歌声には多大な影響を受けました、というより今でも受け続けています。
ジュリー・アンドリュースといえば、『サウンド・オブ・ミュージック』と『メリーポピンズ』が有名で、おそらく音楽の授業などでもご覧になった方が多いのではないでしょうか?

ジュリー・アンドリュースとは別に、子ども時代から憧れて、たくさんの映画を観たのがオードリー・ヘップバーン。『ローマの休日』『ティファニーで朝食を』『マイフェアレディ』など、大人になっても何度も観返しました。

この2人の名前を聞いて1964年の名作、『マイフェアレディ』を思い出す映画ファンも多いと思います。

有名か無名か、名作映画の主演は誰に?!

当時、舞台ではジュリー・アンドリュースが『マイフェアレディ』のタイトルロールで大成功を収めていましたが、映画界では無名だったため、映画版では、オードリー・ヘップバーンが起用されました。
同年ジュリー・アンドリュースは映画『メリーポピンズ』に出演。どちらも映画は大ヒット。高い評価を受け、アカデミー賞の作品賞にノミネートされました。

結果、作品賞を受賞したのは、『マイフェアレディ』でした。しかし主演女優賞を受賞したのはジュリー・アンドリュース、オードリー・ヘップバーンはノミネートすらされませんでした。彼女の歌唱の大部分が吹き替えされた結果なのかどうか分かりませんが、映画としては、ジュリー・アンドリュースではなくオードリー・ヘップバーンを起用して成功だったのではないでしょうか。というのも、『マイフェアレディ』のオードリー・ヘップバーンは、ジュリー・アンドリュースとは違う意味で、大変すばらしい演技、存在感を発揮していると思うからです。

しかし、声楽家の私は、やはりジュリー・アンドリュースの『メリーポピンズ』の圧倒的な歌唱力に脱帽! 翌年に撮影された『サウンド・オブ・ミュージック』へと続いていくのです。

ヘンリー・マンシーニ&ジョニー・マーサーを歌う2人

ヘンリー・マンシーニはアメリカの作曲家、編曲家で「ピンクパンサー」「シャレード」「ひまわり」などの映画音楽で特に有名です。
私がデビューアルバム『マイ・ワールド』にも収録し、コンサートでも歌っている「ムーンリバー」は、オードリー・ヘップバーンが主演した『ティファニーで朝食を』の主題歌です。

このヘンリー・マンシーニの曲を、実はジュリー・アンドリュースも主演映画で歌っています1970年『暁の出撃』の「暗闇にさようなら(Whistling away the dark)」。映画は興行的に失敗しましたが、この曲はアカデミー賞歌曲賞にもノミネートされ、今でも隠れた名曲としていろんな歌手がカバーしています。

そして、『リサイタルに向けて、新しい曲に挑戦!!』で書いた「新しい曲」とは、まさにこの曲のことなのです。

そう、10月のリサイタルで、私はジュリー・アンドリュースとオードリー・ヘップバーンが歌ったヘンリー・マンシーニ&ジョニー・マーサーの名曲を歌います(ちなみに『暁の出撃』と『ティファニーで朝食を』の監督はブレイク・エドワーズ。ジュリー・アンドリュースの夫です)。

榊原大さんに、「短調の映画音楽で何か思いつく?」と質問され、思い浮かんだ「暗闇にさようなら(Whistling away the dark)」。あとあと調べてみると、「ムーンリバー」とこんなにも因果関係があるとは! ジュリー・アンドリュースとオードリー・ヘップバーンが好きだから並んだこのラインナップ。本当にいい曲たちですよ! 聴かなきゃ損!?

大手町三井ホールでお待ちしております。

コンサート情報 ↓




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