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古くて新しいコラボレーション――学生時代の原点に戻り挑戦したミニライブ(3)

古くて新しいコラボレーション――学生時代の原点に戻り挑戦したミニライブ

古くて新しいコラボレーション――学生時代の原点に戻り挑戦したミニライブ(2)

も合わせてご覧ください。


合わせ練習から本番当日までの1週間は、自分との戦い。練習、イメージトレーニング、そして体調管理に神経をとがらせていました。今回は痩せませんように!

いよいよ本番当日のリハーサル

ミニライブの会場は神田のスタジオM GARTEN。先輩が経営するオルガンスタジオです。

並んでいる椅子にお客様が座っていることを想像しながら、立ち位置などを決め、本番直前のリハーサルをしました。

お互いに自分の課題と向き合い、調整してきた1週間。明らかに音楽が変わっていました。

「メサイア、とても歌いやすくなりました! 本番これくらい速くお願いします!」
「木村君、メサイア頑張ったね。軽やかになってるよ! 私も頑張ったでしょ!?」
「蘇州夜曲、テンポがもったりしないように、歌がひっぱってね」

こんな会話をしながら、アンサンブルってやっぱり楽しいな、と実感しました。1人の練習では煮詰まってしまうことも、アンサンブルではスルッと解決することが多々あります。本番も楽しんで歌おう! 

5名限定の超レアライブ

スタジオM GARTENは、器楽のコンサートであれば、観客20名くらいが着席できるそうですが、声楽が入る場合は感染予防のため、5名が限度。
観客との距離が近く、また少人数のコンサートは、より身近に演奏を楽しんでもらえるのですが、大きなホールとは違う緊張感もあります。ちなみに今回のミニライブの告知は、私のオフィシャルTwitterやInstagramなど、SNSのみ。おかげさまで予定定員を超えたため抽選となりました。

準備も整い、ついに「お客様5名限定」というレアなライブの始まりです!

1曲目はJ.S.バッハ=C.F.グノーの「アヴェ・マリア」
最初の曲はトークなしでスタート。少し緊張感のある雰囲気が、先輩の引き出したパイプオルガンの心地よい音圧によって解放されたのを感じました。

いよいよ次は、私の中のハイライト「シオンの娘よ、大いに喜べ Rejoice Greatly, O Daughter of Zion」です。全神経を集中して歌い切りました。前回、この曲についてたくさん語りましたが、クラシックの難曲を歌うことは体力的にも精神的にも大変です。しかし、今回確実に手ごたえを感じることができました。そして楽しかった! 逃げずに挑戦してよかった! 今回の目標の1つ、「自分の原点を見直し、そして自分自身さらに成長したい」ということがちょっとは達成できたかな、と実感しています。

3曲目、森先輩のソロ「トッカータとフーガ ニ短調BWV 565」
オルガンといえばこれ、という曲なので、何度も演奏してきたそうです。出番ではない私はパイプオルガンの真後ろに隠れて聴いていました。さすが、弾き込んだ曲の安定感は抜群で、先輩のスケールの大きな演奏に、今日来てよかった! とすっかり観客モードで聴き入っていました。

4曲目「蘇州夜曲」
パイプオルガンの特性を生かし、森先輩がエキゾチックな前奏を用意してくれたおかげで、だれも体験したことがない「蘇州夜曲」を表現できたと思います。

5曲目「ふれあうだけで~Always with you~」
三浦大知さんの愛にあふれたこの曲が最後です。実は、森先輩が、この曲の終盤に秘策を用意してくれていました。パイプオルガンのソロになる間奏部分を、重厚な音色で壮大に演出し、最後に私の歌と合流するところでsubito piano(急に音量を小さく)し、静かに終わる……大変難しい構成ですが、歌いながらも鳥肌が立つような、フィナーレにふさわしい演奏でした。

ほっとしてお見送り

最後のお見送りでは、5名のお客様とお話しすることができました。いつも応援してくださっているスマイル合唱団、青春ポップス合唱団の団員さん、『蜜蜂と遠雷~ひかりを聴け~』の舞台で私の歌を聴いてくださったという三浦大知さんのファンの方々など、皆さん喜んで頂けようで、私も森先輩も音楽家冥利に尽きるライブとなりました。皆様ありがとうございました。


これからもいろんな人たちとコラボレーションをしていきたいと思いますので、お楽しみに! そして、このライブの映像も公開していきますので、是非ご覧ください。

YouTube木村優一 公式チャンネルはこちら↓


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