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リサイタル、無事に終わりました!

3年ぶりとなるリサイタル『歌う喜び ソプラニスタ 木村優一 2022年オータムコンサート』が無事に終演しました。ステージから、ほぼ満席の客席を観たときには、ありがたい! と思うと同時に、久しぶりの大舞台に緊張感も走りました。

私のコンサートはクラシックの曲から始まることが多いのですが、今回も、ヘンデルのオペラのアリア「Ombra mai fù(オンブラ・マイ・フ)」からスタートし、クラシックの名曲を計3曲歌いました。超絶技巧の挑戦曲『Messiah(メサイア)』のアリア「シオンの娘よ、大いに喜べ(Rejoice greatly, o daughter of Zion)」を歌い終わったときには、一つの山場を越えた大きな安堵感とともに、会場からの温かい拍手で、緊張感もほぐれ、楽しく歌い続けることができました。

映画音楽の隠れた名曲はやっぱり名曲だった!


リサイタルは、途中休憩をはさみ、2部構成。第1部の後半は映画音楽を4曲歌いました。歌い終わって思い返すと、その4曲の中でも特に印象深い演奏となったのでは、と思える曲は、『ジュリー・アンドリュースとオードリー・ヘップバーン、そして映画音楽とリサイタル』にも記載した、『暁の出撃』の主題歌「暗闇にさようなら」です。


今回サポートメンバーとして入ってくれた、越田太郎丸さんが奏でる、静かに漂うようなギターの音色で始まるこの曲。歌い始めから、もの悲しい雰囲気が続くのですが、自分でも静かに深く、曲の世界へと感情が入っていくのがわかります。そして後半榊原大さんのピアノが加わり、ドラマチックに盛り上がるところでは、高揚感に包まれ、気持ちよく歌えました。

ジュリー・アンドリュースをリスペクトし、しかし彼女の真似にならないよう、どのように木村優一の歌を表現するか、ギリギリまで調整しましたが、リサタイル本番ではそれが自然と花開いたようでした。

挑戦曲の連続


第2部は挑戦曲の連続でした。今まで歌ったことがある曲も、ジャズやボサノバ調のアレンジを施したり、あえてアップテンポのポップスを組み入れてみたり。久保田早紀さんの「異邦人」では、なんとスキャットをご披露。しかもかなり低音にまで到達し、私の持つ音域を最大に生かした、本当の意味の挑戦でした。

意外な選曲、沢田研二さんの「TOKIO」には多くの方が驚かれたことと思います(笑)。
9月22日に放送されたFM Nack5『Age Free Music!』では、コンサートの予定曲を見て、パーソナリティの富澤一誠さんが「木村さんが『TOKIO』、気になりますね」とおっしゃっていました。

榊原大さんが打ち合わせ段階で、「プログラムにメリハリをつけるために、短調(マイナーキー)の曲や、アップテンポの曲を入れた方がいいよ!」という助言を下さったおかげで、コンサートのハイライトの1つになったと思います!
私もノリノリで歌えました(笑)。

最後にはサプライズが!


プログラムの最終曲は、オリジナル曲「青空」。作曲してくださった篠田大介さんも会場に駆けつけてくださいました。この「青空」の後に、お天気次第のサプライズを予定していました。会場の大手町三井ホールは、ステージの後ろの幕を上げると、「青空」(外の景色)が見えるのです!

リサイタルの数日前から、10月10日は雨模様の予報だったため、また雨男のパワーを発揮してしまったかと思い、半ばこのサプライズを諦めていました。しかし開演前に楽屋から外を眺めると、雨が上がり、第2部の前には晴れ間も!? まさに、「青空」の歌詞のとおり、「雨が止み、青空が見える」です。

アンコールのエーデルワイスを歌いながら、ステージ後方の幕が開き、青空ではありませんでしたが、素晴らしい夕焼け空が見えたことで、客席からはどよめきが聞こえました。このサプライズ、できてよかった! 終演後にスタッフから聞いた話では、幕が開いたあと、10分ほどですっかり日が落ちたそうなので、本当に奇跡のタイミングでした。

終演後、サイン会も行い、初めてご来場くださった方々、久しぶりにお会いする方々と対面でお話しすることができました。ご来場くださった皆様、スタッフの皆様、そして一緒に音楽を作り上げてくださった榊原大さん、越田太郎丸さんに感謝です。

皆様、次のリサイタルでまたお会いしましょう!

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