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アバウトさの重要性(閲覧注意)

大隈講堂で大橋巨泉さんが学生に向けて言った「好きに遊んだらいい、ただ...死ぬなよ」と。

クラスで友達ができた。数学受験の変わり者がいて、頑張ってるんだけどみんなに認めてもらえないやつだった。

月日が経ち、卒業が近くなって友人は会計士受験をしていた。暗記科目が弱くて、どうしても商法の科目が合格できない。

他の連中はさっさと合格して大手の監査法人へ。

何年何回か挑戦の上、諦めて国家一種受験に切り替えた。当時一人暮らししていた私のアパートに来ては、お互いの悩みと夢を語り明かした。

翌年、友人は一種合格した。けれど、希望省庁に入れず面接で失敗。

しばらくして、友人の親から電話があり息子の所在を聞かれる...私の所には来ていない。

それからまもなく、友人が亡くなったことを知らされた。

家にも帰らず、夜の街を彷徨い歩いていたらしい...路上で倒れていたと聞く。

私が友人として、もっと何かしてやれることはなかったのかと何十年も経った今でも悔やむ時がある。

消息を断つ前に、一度だけ友人から電話があった。もうダメだと、友人。せっかく試験に受かったのだから何とかしろと返してしまった。一種の面接の仕組みもよく知らずに。

今思えば、家に呼んで彼の苦しみを共感し、分かち合ってあげれば友人は死なずに済んだのかも知れない。

歳を重ねるにつれ、あいつも生きていたらいろんな幸せが待っていたのにと残念な気持ちになる。

だから今の若い人に伝えたい。

大いに遊べ、でも死ぬなよ!

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