見出し画像

『「わかる」とは何か』を読む - ①この本に書かれていること

さあ、土曜日だ。

土曜日は、哲学的な目線で、精神・社会・人生などの形而上的な世界の原理を科学的に探求していこうと考えている。

これまでクレイグ・アダムス著の「賢い人の秘密」を読み進めながら、ボクが受けたインスピレーションを言語化して書き連ねてきたが、それも先週で終了した。今週からは、長尾 真 著『「わかる」とは何か』を読み解いていこうと思っている。

ご興味おありの方はお付き合いいただけると幸いだ。


「わかる」とは何か

長尾 真氏は、京都大学工学部電子工学科卒業後、京都大学総長、京都大学名誉教授、国際高等研究所所長、独立行政法人情報通信研究機構理事長、国立国会図書館長などを歴任された方だ。自然言語処理や画像処理、パターン認識などの技術分野がご専門で、後の自動翻訳やAIの技術につながる原理の開発などを手掛けられた方だが、2021年にお亡くなりになっている。

この『「わかる」とは何か』は、2001年に岩波新書で初版が発行されているが、なぜかAmazonで電子書籍化されていない。なので、ボクとしては珍しく紙の本でこの本を読み進めていくことになる。カスタマーレビューが星3.9と意外と低めであることが電子書籍化されてない理由なんだろうか。

ボクは岩波新書に比較的良いイメージを持っている。
確か、岡田斗司夫氏も「岩波新書は基準が厳しい。書いた人がある程度の学術的な実績を持っていて、その論全体が業界内で認められてスタンダードになっているものしか出版されない。」というような事をおっしゃっていた(と思う)。

どんな内容が書かれているのか

この本の表紙カバー裏にこんな一文が書かれている。

「わかる」とは何か
私たちはどんなときに「わかった!」と言うのだろうか。
言葉、文章、科学的内容、気分……。いったい「何が」分かるのか。わかるには、何が必要で、どんなステップを踏むのか。IT、クローンなど、生活の中につぎつぎと押し寄せてくる科学的技術を題材に、科学的説明のしくみや困難点、さらに社会的受容の道すじを考える。

Gemini(ボクのPCではセキュリティ上ChatGPTが使えない)にこの本がどんな内容なのか聞いてみると、こんな回答が出た。

なぜ「わかる」を問うのか?
現代社会は、科学技術の急速な発展に伴い、複雑で高度な情報に溢れています。私たちは日々、様々な情報に触れ、「わかったつもり」になっているかもしれません。しかし、本当に「わかっている」と言えるのでしょうか?長尾氏は、この問いを起点に、科学的説明とは何か、科学的理解とは何か、そして人間的な理解とは何かを深く考察します。

科学的説明の限界と人間的な理解
本書では、科学的説明の限界についても深く掘り下げられています。科学は、客観的な事実を基に、現象を説明することを目指しますが、すべての現象を完全に説明できるわけではありません。特に、人間の意識や価値観といった、主観的な要素を含む現象については、科学的なアプローチだけでは捉えきれない側面があります。

長尾氏は、人間的な理解の重要性を強調します。人間は、論理的な思考だけでなく、直感や感情、経験に基づいて世界を理解します。科学的な知識と人間的な理解を組み合わせることで、より深いレベルで世界を捉えることができるのです。

じっくり読み進めていこう

さあ、(例によって)まだこの本の中を一切読んでないところからスタートだ。この本がどんな展開になって、ボクがどんなインスピレーションを受けるのか、今のところ全くわからない。

だが、ガチの情報工学の専門家が「科学的な説明には限界がある」とおっしゃっていて、科学的説明とは何かということについて深く考察されているこの本を、ボクが読まないわけにはいかないじゃないか。

…ということで、来週以降「科学的説明とはどんなことなのか」について読み解いていこうと思う。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ここまで読んでくださってありがとうございます。

これまで書いた記事をサイトマップに一覧にしています。
ぜひ、ご覧ください。

<<科学的に考える人>>


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?