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箱根 ラリック美術館

前日からの大雨警報の関東
通勤ラッシュはさけ、早めにホテルを出て
ゆっくり箱根を楽しもうなんてつもりだった。
前日水浸しになった靴がなんとか乾いたのに
雨足は強く一日の始まりそうそう
濡れて歩き回る気にもならない。

しばらく様子はみたものの
午後までこの天気が続く様子。
一方、西からお天気回復中。
小田原まで行けばきっと
雨はやんでいるとふんで出発を決めた。

雨足は強く所々の水溜まりをさけ駅につく
若干、靴の中に湿り気があるが許容範囲。
見事に通勤時間帯、雨の影響で列車は
度々のトラブル、安全確認でストップ。
このもやもやした空間に
皆さん慣れっ子と言ったかんじ。
通勤ラッシュ生活をこなす人は凄いね。

箱根方面の電車も遅れや欠便があったものの
タイミングよく電車を乗り換え
小田原には順調に到着。
到着時は、雨も止み日がさしていた。

小田原で

小田原に到着したらフリーパス券を購入
「今日からコロナの制限が緩まり
 身分証明書があればどなたでも
 1000円OFF になります。」ほ~

昨日までは
お注射済み専用様のお特典だったのか?
タイミングよろし。断る理由なし。
身分証明書でフリーパス券を購入。
すると、あと神奈川県で利用できる
2000円のクーポンがつきますと
よくわからないままに用紙を頂く。
これが旅行支援というものか
旅の期間内に利用できるかは?

フリーパスを受け取って、いざ出発。
ネットで購入する電子版では携帯を
見せながら乗車するようだった。
紙のチケットの方がさっと取り出せて
使いやすかったと思う。

ハンコを押してもらうのも懐かしい感じ

いつも旅のプランを検討する時は全体像が
見える地図を見ておきたいタイプ。
そこから旅のルートを検討する。
特に迷った時には、どの辺にいるのかを
大まかに掴めていると感覚的に安心して進める。

紙地図を持参。
フリーパスと同様、かさばらず
携帯でいちいち検索するより早い。
ここがまだ新世代でない在り方。まっ
紙には紙の良さがあるなと思うところ。

バスより時間はかかるけど列車が楽しそう
スイッチバック走行もみてみたい。
箱根を巡る電車旅は何度も乗り換えがあり
何駅を目指しているのかこんがらがる。

小田原 からとりあえず登山鉄道で
 ⇩
箱根湯本駅 に向かい乗り変えて
 ⇩
強羅 に向かう。

このポイントが把握できていないと
ちょっと混乱。

チケット購入時にもらった路線図
路線経路の全体像が見えて助かった
地図の高低が反映していると
より土地勘がつかみやすいかも


予定通り登山鉄道に乗車。

強羅に向かう途中、箱根湯本のすぐ次の駅
「塔ノ沢」は少し見どころがありそう
雨が降っていなかったので一旦下車してみた
フリーパスなら途中下車も面白い。

箱根登山鉄道

塔ノ沢駅

無人駅だった

地図を見ると温泉旅館街に歩いて行けそう

もともとは 塔ノ だった?

しばらく道なりに進む


ペパーミントの家
ちょっと可愛いとは言い難い
家をぬけ道を下れる様子
距離感がわからないのでやめておく
後から調べると
箱根湯本から散策コースとして
この一帯は周遊できそうだった
駅に戻ると反対路線側に鳥居があるので渡ってみる


深澤銭洗弁財天

何気に銭洗弁財天
どでかガエル様が門番風に
手前に鎮座されていた
ちょっとこわい

カエルが苦手なので
銭を洗う気にはなれなかったけれど
お水だけ触らせて頂いた
この左手にも社 観音様もお祀りされていた
傾斜道一面に山からの水がしみ流れていた
 というだけあって
普段はもっと水量は少なく
気付きもしなさそうな川
水量が増えていたから
川が側にあると気付けた



弁天社から見る塔ノ沢駅

余談1
こちらの駅の御手洗い
無人だしヒヤッとするのを覚悟して
お借りしましたら、温水洗浄便座
この山の中でなんともありがたい設備

余談2
この先の高級感漂う美術館の御手洗い
超シンプルで
装備感なしの外国仕立ての便座
ヒヤッとした

どちらもイメージを覆した御手洗い事情


再び強羅駅に向かう

スイッチバック走行

出山鉄橋

この鉄橋は登山電車敷設工事のなかでも最大の難関でした。橋梁架設をするには非常に困難な地形のため、川床から架設部まで43もの足場が組まれて工事が行われました。山の中にかかるこの橋は箱根登山鉄道の名所です。通過は一瞬ですのでお見逃しなく。

https://www.hakonenavi.jp/hakone-tozan/


塔ノ沢を出発してしばらくすると
外国人観光客のご夫婦が、ザワザワ不安そう
側にいる日本人に紙をみせながら質問
周辺は日本人でもほぼ観光客、皆???
ゼスチャーを見ていると、ここに行きたいけど
駅は通り過ぎたんじゃないか?という
慌てた感じに見えた。

車両のみんなを巻き込んで私のところにも
波及してきた。「トノサナ!」的な発音
たぶん、さっきの駅のことかなと思いつつ
ローマ字と漢字で行き先が書かれたメモ用紙
その紙が回ってきたので見せてもらうと

殿 沢 !! トノサワ

塔ノ沢 トーノサワだろうねきっと

殿 様 じゃないだけよかったよー

((´∀`*))ヶラヶラ
悪いけど笑ちゃった。

周りの人達は 塔ノ沢、知らない風だったから
この面白さに誰も気づいてないところが
また、おもしろすぎた。

結局、通りがかった駅員さんに
クールに「降りて戻って」的な事を言われ
がっつりしたスーツケースを抱えて
次の駅で降りられた。出発の瞬間には
すでにそこにいた日本人を巻き込み
殿沢について皆で検討する輪ができていた。

殿沢・・・みんなわかってくれるといいね。

私は、これからスイッチバックを楽しむわ。

電車君がかわいい

山の傾面を登るためスイッチバック方式をとり入れてジグザグに登る
スイッチバックは出山信号場大平台駅上大平台信号場の3ヶ所で行ない、そこでは運転士と車掌が入れ替わる。

https://www.hakonenavi.jp/hakone-tozan/
山を登るにつれてどんどん霧ががかってくる
最後のスイッチバックすごく面白かった
こころは少年


サンモリッツて聞いたことある なんだろう


無事 強羅に着くと
そこはもう完全な霧の別世界 

周辺の視界が悪すぎ
すぐ側のバス停さえ見えない状況
雨も降り始めた。
どうやらロープウェイは一時欠航
美術館で腰を据えてまったりする予定に変更。
でも目的のラリック美術館に行けるのか?

すごい霧靄の中、バスは予定どうり運行中。
仙石方面、どこの山奥に連れていかれるのかと
不安になるくらい数メートル先は何も見えない
バスの運転手さんはすごいよ
この山の天気の変化には慣れていらっしゃる
だから、安心できた。
ゴールデンウィーク明けのこの天気で
乗客は数人だった。


箱根ラリック美術館

バス停を降りると目の前がすぐ美術館だった
期間が過ぎると展示内容が変更するんだ
動くのかしら?
とてもシンプルな外装
この左手が
まずはお目当てのオリエント急行

オリエント急行ティータイム

オリエント急行 ラリックの手掛けた内装
列車にのるためには
ティータイムの現地予約が必要
ゴールデンウィーク後の悪天でも
まずまずのお客数、人気があるみたい。

駅にも見える建物にすっぽり収まった列車
とても美しい




予約をして時間までは入口の待合全室で待機したり
美術館を先に巡ってきて、再入場も可能だそう
入口から見える列車はだれでも撮影できそう
反対側は壁みたいだけど
中に入ってみると
列車の窓に合わせてガラス張り
外の緑が見える仕掛け
素晴らしい

予約時間になると並んで入場

予約券(切符)を見せて列車に乗る感覚の演出

まずは手前のブースでこの箱根に
列車が運ばれてきた映像を楽しむ。
これを見終わると席順に順番に呼んで頂き車内へ
人数にあわせた場所があらかじめセッティングされ席に案内される。

壁中、ラリックのガラスパネルに囲まれる
よく考えると
食卓にこのなやましいポーズの人
大胆なチョイス
美しい姿の精霊感はガラスならでは
各席にテーブルセッティング
座席番号 呼びブザーかな



こちらで頂く
ポットにたっぷりの紅茶とクリームブリュレ
かんざし型のお菓子は
ラリックのジュエリーがモチーフ
(季節のスイーツとメタモルフォーゼのクッキー添え)

お菓子はその時々によって違う様子
受付でコーヒーか紅茶を選べた
葡萄をほおばって
光の加減で緑にひかる
外の緑がうつりこむのかとてもきれい



メニューに室内装飾の解説


ここでしかみられない説明かも
すっきりしたランプデザインは食卓をじゃましない
オレンジがアクセント
食欲をUPさせる効果なのかしら?
ガラスパネルの作り方すごい
フックも違和感なし
何の変哲もない形なのにおしゃれに見える
似たようなランプならうちにもあるが
質もお品も全くちがう




椅子の座面は広々、鳥と花が規則的に並ぶ生地模様
ちょっとへこむ感じが
あっこれがわら素材なのねと

狭い車内を有効に使ってある。
テーブルを覗き込むと、足を倒せば
壁に立てかけられるという機能的なしくみ
シンプルな構造で豪華さは他で演出。
家にもこんな作業テーブルがあったらな。
白い布のテーブルクロスをかけるだけで
ゴージャスに見えて清潔感が漂う
古さもまったく感じさせない。
つやつやの木材に厚みのある乳白色の
偏光ガラス装飾の壁は豊かで贅沢な空間だった。

この応接間感で旅ができるなんて楽しそう
のけぞりがすごい
ガラスの反射で見えにくいが 見学用の特別室 
ラリックの娘の壁装飾 花束
もっとキョロキョロ
ゆっくりみたかったわー
お客様
落ち着いて優雅にお過ごし下さい
と言われてもしかたない
車内でも、車外でも
係りの方が声をかけてくださり
写真を撮ってくださった


美術館へ向かう

入口のホールから美術館へ
中庭からみたオリエント急行のあった建物
併設するレストラン、ベーカリー
ベーカリーのパンは自然な味でとても美味しかった
レストランもいつかゆっくり利用してみたい


美術館に続く道にある
オーナー様のコレクション車
車の先端の飾りもラリックの装飾
この時代の贅沢な流行り
美術館は小道を渡った先の別棟
中庭の川
森の家のような美術館



美しき時代と異彩のジュエリー

2023年4月29日~11月26日
19世紀末から20世紀初頭、科学技術の進歩と経済発展を背景に文化が花開き、パリが最も輝いていた時代ーベル・エポック(美しき時代)。美術や文学、音楽や演劇など、さまざまな分野の芸術が大きな発展を遂げるとともに、照明でまばゆいばかりの大通りには、おしゃれを楽しむたくさんの人が行き交い、カフェやキャバレーでは明け方まで喧騒が繰り広げられた。

第一次世界大戦勃発によって幕を閉じるまでの約30年間、人びとが豊かさと束の間の平和を享受したこの時代に、ルネ・ラリックはジュエリー作家として輝かしい実績を残した。ベル・エポックの象徴でもある、フランスを代表する大女優サラ・ベルナールにジュエリーを認められ、1900年、40歳で迎えたパリ万博では見事グランプリを獲得。それまでジュエリーの素材としては稀であった半貴石や獣角などを取り入れ、伝統にとらわれない宝飾品を創造することに熱意を燃やした。

誰も見たことのないものを作ろうと常に新しいものに目を向けていたラリックにとって、諸文化が入り混じり、奇抜で斬新な芸術を柔軟に受け入れる“ベル・エポック”は、彼の創作意欲を刺激しアイデアを生み出す宝庫だったのだ。そんな美しき時代(ベル・エポック)に異彩を放った、ラリックの独創的なジュエリーの数々をどうぞお楽しみください。

https://www.lalique-museum.com/plan/event2023/


しっかり見れるほどの品数で
思っていたより時間もかかった。
風呂の壁やドアノブにもガラスが使われ
ジュエリーには細かい描写と細密な細工
大胆と繊細さのどちらも手掛けられる
才能、センス、技術。
その時代のVIPなら
作品を手掛けてほしいはずだなー。


最終エリアあたりに少し休憩する場所があり
ガラス張りのモネの庭を模した池が眺められた。

室内からの眺め


外も少し散策できそう
橋も渡れそう
敷地外の川も見える
美術館からエントランスに向かうと
ミュージアムショップがあり
こちらは出入り自由

心静かに集中してみる美術館だった。

美術館入場はフリーパス券で割引あり
はがきも一枚プレゼントして頂けた。
光があたると神々しい作品の数々

せっかくの赴きある建物の周辺
コーンが実用感満載でミスマッチ
ガラスで作れないのかしら?


優雅なひと時を終え
いっきにここから現実に引き戻る

次に続く

















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