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【タロット研究】『愚者』の帽子☆マルセイユ・タロットの不思議

『愚者』のカードはマルセイユ・タロットの代表的なカードです。

『愚者』はとても変わった格好をしていて、道化師の衣装のような、旅装束のようないでたちをしています。

肩には荷物を結わえた棒を担っていて、赤い杖をついています。

後ろから空色の犬がまとわりついています。

変わった格好の『愚者』

襟元には鈴のついたスカーフがあり、お腹には鈴のついたベルトもありますが、頭に被った帽子はとても変わった形。

その帽子についていくつか面白いことが分かりました。

帽子のシンボルの中には、

上の記事で書いた「空色の犬にはパフィン(ツノメドリ)に似たところがある」ということに繋がるものがあります。

そちらも合わせてお読みください。

神に愛される『愚者』


『愚者』には、その名前にもあるように「愚かな人」の一面があります。

ただ、その愚かさは神に愛される「愚かさ」です。

旅装束に道化師の服を準備されても、旅の目的に集中しているので、他人の目はまったく気にしていません。

『愚者』は意気揚々と旅立ちます。

その秘密を帽子の中に見ることができます。

帽子についたローラー


『愚者』の帽子の中央付近には縦長のローラーのようなものがついています。

(挿絵に線を追加)

『愚者』のローラーのついた帽子


ローラーの前(右側)には線がびっしり入っており、ローラーの後ろ(左側)には端の方にしか線が入っていません。

ローラーがはたらいたから線が少なくなったようです。

「線」は英語で<ライン:line>、仏語では<リーニュ:ligne>ですが、その語源を辿ると、リネンの原料となる植物の亜麻(lin)に行き着きます。

収穫・天日干しされた亜麻は、「エカン」という皮剥ぎ用の機械で茎が砕かれ、しなやかな繊維が取り出されます。

『愚者』の帽子の前には天日干されている粗いままのリネン(線)が描かれ、後ろには皮剝ぎ機のローラーでしなやかになったリネン(線)が描かれているようです。

リネンの線の意味


では、リネンの線が意味するのは何でしょうか。

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