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7月3日(日)東京都1部リーグ第4節(延期分) vs玉川大学 マッチレポート #28

あっという間に梅雨が明け、夏のうだるような暑さと厳しい日差しが降り注ぐ7月の1週目、11位vs12位、”裏天王山”である玉川とのゲームに挑む。

前節は3週間前に遡る。亜細亜とのマッチアップ。ハイテンションでゲームに入り、チャンスを作るも、ゴールは奪えず、逆にロングスローから失点を喫してしまう。その後は相手ペースでゲームを進められ、後半途中に追加点を献上すると、そのまま流れを変えることはできずタイムアップ0-2で敗れ、7連敗となってしまった。

対する玉川は1勝1分8敗で11位につける。前節は初勝利を挙げた東農戦の勢いそのままに帝京を迎え撃ったが、後半途中に先制点を奪われそのまま0-1で惜敗となった。

12位上智vs11位玉川。勝ち点差は4。勝てば玉川を射程圏内に入れることができるが、負ければ勝ち点差7。目標としているAクラス入りは大きく遠のいてしまう。関東の舞台に向けて首の皮一枚つなげられるか、さらに厳しい戦いをこの先強いられることになるのか。この”裏天王山”は上智にとって雌雄を分けるシックスポインターになるはずだ。

スカッドは以下の通り。

小堀 蓮太郎 (1年/#71/GK/桐蔭学園高校)
中尾 竜吾 (3年/#72/DF/國學院高校)
関 大陽 (4年/#6/DF/湘南ベルマーレU-18)
大山 諒(4年/#10/MF/武南高校)
小山田 直人 (1年/#26/DF,MF/昌平高校)
伊藤 大心(C) (4年/#4/MF,DF/國學院久我山高校)
古山 悠人(3年/#80/DF/新潟高校)
神田 辰丸 (4年/#14/MF/國學院久我山高校)
三井 慎司(4年/#82/DF/藤枝東高校)
野田 祐成 (3年/#48/DF,MF/國學院久我山高校)
菅 雄太郎(3年/#18/MF/八千代高校)

サブは以下の通り
来栖 巧弥 (2年/#12/GK/日立第一高校)
中村 宥翔 (1年/#42/DF/桐蔭学園高校)
大池 哲太(2年/#34/DF/小松川高校)
金本 滉平(4年/#11/MF/専大松戸高校)
小笠原 可成斗 (1年/#77/MF/東京武蔵野シティU-18)
鈴木 陽太(3年/#37/MF/市立橘高校)
林 陵(2年/#20/DF/桐蔭学園)


最初にチャンスを作ったのは上智大学。前半4分。関のクリアボールを拾った大山と神田のパス交換から右ペナルティエリアに侵入しクロスを上げるが、相手GKに阻まれる。

前半17分、左サイドでボールを奪い、ショートカウンターを仕掛ける。低い弾道のクロスを上げるが、相手DFに阻まれ得点ならず。

その直後にまたも上智がチャンスを演出。神田が裏に抜け出し、ペナルティエリアに侵入し、シュートを放つも相手にブロックされ、クリア。

前半19分、相手が巧みにボールを繋ぎ、アタッキングサードに侵入。ゴール正面からシュートを打たれるも、枠をとらえず。

前半27分、左サイドで突破されシュートを打たれるもの枠をとらえず。

その直後、ディフェンスラインの背後を取られ、右サイドから中央に入ってきた選手にゴールを決められ先制を許す。

前半35分、センターライン付近でフリーキックを得る。これを関が頭で合わせて同点に。

関の同点ヘッダー


その後は両者拮抗した状態で後半へ。

1-1での折り返し


後半最初にチャンスを作ったのは玉川大学。相手センターバックのロングフィードに反応して裏に抜け出したFWがシュートを放つを枠を捉えることができず。

この直後、スローインからうまく反転した相手選手がミドルシュート。そのままボールはゴールネットを揺らし、再びリードを許す。

後半7分、中尾が背後を狙ったボールを蹴り、相手がヘディングでクリア。しかしそのクリアボールを菅が直接ボレーシュートで再び同点に追いつく。

左足一閃。菅の同点ゴール


後半30分、伊藤が左サイドを突破、折り返して、神田がゴールを決め、勝ち越しに成功。

神田の逆転弾で歓喜の輪ができる


後半39分、クリアミスを相手に拾われ、そのままシュートを打たれるが、シュートは流れて、難を逃れる。

後半42分相手に攻め込まれ、混戦状態の中相手にシュートを打たれるが、小堀のファインセーブがチームを救う。

その後は両者長いボールを蹴り合う展開になり、3-2で試合終了。


喉から手が出るほど欲しかった初勝利をついに掴んだ。長い長いトンネルであった。もちろん戦術や技術で勝った部分も多くある。ここ数週間で仕込んできた攻撃の形も見ることができた。ただそのような部分以上に魂の乗った90分間であった。先手を取られ、追いついたと思ったらまたしても後半開始早々に勝ち越しを許してしまう。サッカーではよくある負けパターンである。しかしこの日の臙脂色を身にまとった11人は一味も二味も違った。彼らの間に不純物は一切存在しなかった。11人各々が集まったチームというより、勝利に向かって突き進む大きな大きな一匹の獣となっていた。4分後にすぐさま追いつくと、その約25分後にこの試合初めてのリードを奪い、残り時間は交代メンバーも含めて、歯を食いしばり、身を挺して自陣のゴールマウスを守り続けた。終了の笛が鳴った瞬間にはほぼ全員がピッチに倒れこんで喜びを表した。まさしく死力を尽くした一戦であった。

初勝利こそ挙げたものの、喜んでばかりはいられない。我々の目指す関東の舞台への道はいまだ厳しいいばらの道だ。後半戦の東京1部の台風の目になるためにも次節も必ず勝たなくてはならない。

このゲームで輝いたのはこの2人。

1人目は菅だ。前半から持ち前の懐の深さを活かし、存在感を示すと、後半リードを許した4分後、中尾のクロスのこぼれ球をペナルティアークやや左からダイレクトボレー。上手く脱力しながら左足インステップでジャストミートしたボールはドライブ気味の回転がかかり、GKをあざ笑うかのような軌道を描きながらゴール左上へと吸い込まれていった。今季攻撃の主軸としての活躍が見込まれていたものの、インパクトを残せず、一時はメンバー外に。久々のロースター入りとなった今節で、負けがよぎったチームの窮地を救うスーペルゴラッソ。背番号18を背負う、上智の”Baby Face Assassin(童顔の殺し屋)”はここからチームを上昇気流に乗せられるのか。

"童顔の殺し屋"菅の活躍に期待だ


2人目は言わずもがな、神田であろう。前半リードを許した直後のFKのキッカーを務めると、ボールは関の頭へドンピシャリ。同点ヘッダーを演出すると、その後も持ち前のボールさばきと運動量で中盤を制圧。そして後半30分。右サイドに流れていた伊藤の裏へとワンタッチパスを送ると、伊藤がマーカーに走り勝ちそのままゴールラインまでえぐる。これに合わせて神田もフリーランで中へ。PA内、右斜め60度でクロスを受けた神田はこれをダイレクトでゴール左隅に技ありの一撃で沈めて見せた。ゴール後に右のこぶしを突き上げ、咆哮するその姿は、怪我で出遅れなかなか本領を発揮できなかった前半戦のフラストレーションを吹き飛ばすかのようであった。絶対的な存在になりつつある、”Box-to-Box”が後半戦の主役に名乗りをあげた。

大一番で1G1Aの大活躍、神田


以下出場選手のインタビューです。

菅 雄太郎(3年/#18/MF/八千代高校)

・ゴールシーンを振り返って

後半からFWになって、点を取ることを考えていました。運良く自分の前にボールが飛んできたので、脱力して決めることが出来ました。去年の試合でも決めてる形だったので、打った瞬間に入ったって思いました。前半早々に決められて、チーム全員がやばいってなってた状態でのゴールだったのでとても嬉しかったです。

・今後に向けて

まずは「走る」ことを意識したいです。僕の場合どこのポジションをやるからその週にならないと分からないし、今回の様に試合中に変わることが多いので、どこのポジションでもハードワークできるように準備します。また、今週は下位対決でしたが、もうすぐ折り返して今まで負けていたチームと再戦することができるので、目標の勝ち点30に貢献できるようなプレーを続けたいです。

神田 辰丸 (4年/#14/MF/國學院久我山高校)

・ゴールシーンを振り返って

2度リードされる展開となっていた中で、自分がゴールを決めてチームを勝たせるという強い気持ちがありました。
ゴールに関してはパスが出た時点で決める確信があったので、パスをくれた大心にひたすら感謝したいと思います笑

・今後に向けて

大きな一勝をしましたが、まだ一勝です。いい流れを作るためにも次の学習院戦も必ず勝利します。応援よろしくお願いします。

次節は7月10日(日)に学習院大学とのマッチアップ。関東の舞台に向けてもう負けは許されない一戦。無観客開催となるので各種SNS,Player!での熱い応援よろしくお願いします!

文責
3年 小熊 崚介
1年 渡邉 裕二郎

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