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【騒音の神様】03 神様の戦利品(激突体育会暴力編)

神様と花守は、後日一緒にトラックに乗っていた。神様は地図を広げて案内をする。花守はいつものように運転する。そしていつものように、途中でからまれ喧嘩を売られながら、すぐにぶっとばして、また運転にもどる。だんだんと山道を進み、ガタガタ道を進む。神様の体が、ゴン、ガンと音をたてながら跳ね飛ぶ。
「花守君、もうすぐや。」
花守は、何度も聞いたこの言葉にも飽きずに返事をする。
「わかりました。」
しばらく走ると、トラックでは走れないほどに道に竹が生い茂っている。
「花守君、ここからは歩きやな、」
二人は歩き出した。坂道ばかりだ。途中、花守が神様をおぶって歩く。花守は思う。
「神様は、どうやって歩いていけない場所に行ったんやろか。まあ、どうにかしたんやろ。」
口にはせずに神様を背負って歩いていると、鳥居が見えた。木、と言う感じの鳥居だ。まさに木を組み合わせた鳥居だ。
「ここや、ここ。花守君、タバコ吸わせてくれ。一服や、一服。」

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