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【騒音の神様】153 神様の夜のお散歩

神様は外に出て歩いていた。なんとなくわかっていた。
「もう、行かないかんな。もう、言わないかんな。」
神様はお酒の店に立ち寄り、またビールを飲んだ。花守の今日の戦いを思い出すたびに、お金を稼ぎに行かねばと強く感じる。
「このビール代も花守君の稼ぎや。わしは、体もはらんとビールとタバコばっかり吸うとる。せめて、自分のタバコ代と酒代くらいは払わんと。ああ、わしは何百年も存在してるのに、なんの資産もない。稼ぐ方法も知らん。商売も持ってない。ああ、わしは何百年も何しとったんや、、」
店の支払いを花守に貰ったお金で支払い、店を出るとすぐにマッチでタバコに火を付けた。
「ふぅー。ええライター欲しいなあ。ええ音するらしい。一回持ったことあるけど、金属の重みがええんや。あれ欲しいなあ、」
と、夜の風に吹かれながら歩いた。


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