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ウォークマン®45歳の誕生日

ソニー広報部のKKです。

2024年7月で「ウォークマン®」は誕生45周年を迎えます。みなさんがウォークマンと聞いて思い浮かべるのは何でしょうか?最新機種、初代ウォークマン、学生時代に使った思い出の製品…人それぞれのウォークマンが思い浮かんでいると嬉しいです。今回はソニー社内にある「ウォークマンルーム」を巡りつつ、ウォークマン45年間の歴史をご紹介します!


ウォークマンルームで振り返る45年の歴史

ソニーの社内にはウォークマンルームという部屋があり、歴代ウォークマンや関連する資料などが集められています。残念ながら、普段は社外の方に自由に出入りいただくことはできないのですが…今回は特別にウォークマンルームに集められたウォークマンの一部をご紹介しつつ、45年間の歴史を振り返っていきます!

歴代のウォークマンがずらりと並ぶウォークマンルーム

1979年発売 ウォークマン1号機の開発秘話

『TPS-L2』
『MDR-3L2』のパッケージ

まずご紹介するのは『TPS-L2』、こちらはステレオカセットプレーヤー"ウォークマン"1号機です。新開発の超軽量ヘッドホンMDR-3L2を付属していました。録音機能なしでは売れないとの社内外の声に反して大ヒットとなり、新たなライフスタイルを創造しました。
開発のきっかけのひとつにはソニーの創業者のひとりである井深大の海外出張時にも小型のプレーヤーでステレオの音楽を聴きたいという思いがありました。ソニーは1978年に、小型軽量で機動的に持ち運べることから「PRESSMAN(プレスマン)」と名付けられた小型モノラルタイプテープレコーダー『TCM-100』を発売しています。

PRESSMAN『TCM-100』

社員がPRESSMANを改造し、井深が出張時などに使う用途で、持ち運び可能でステレオの音楽を聴ける試作機が社内でひっそりと誕生しました。その試作機を見たもう一人の創業者である盛田昭夫は、1979年2月の段階で夏休み前までの発売を社員に呼びかけます。その後『TPS-L2』は半年足らずで開発され、1979年7月に発売されました。発売当時には社員が自らウォークマンを身につけて街中を歩いたり電車に乗ったりしてアピールをしたこともあるんです!

『TPS-L2』のパッケージ

『TPS-L2』の開発に至るまでの話は▼こちらからもご覧いただけます。

1980年代のウォークマン

『WM-2』

1981年に『WM-2』を発売。通常とは逆に、まずデザインが決まり、それに合わせてエンジニアが設計した商品です。初代ウォークマンよりさらに軽量化され、メタルテープ対応、アンチローリングメカ搭載などの音質重視設計で爆発的な人気を博しました。

『WM-2』のパッケージ
『WM-20』

1983年に『WM-20』を発売。「カセットケースのサイズで"ウォークマン"をつくろう」をテーマに開発された商品です。1本の単3乾電池、磁気ヘッド、ピンチローラー、ヘッドホンジャックを一列に並べ、その隣にカセットを配置しています。これを契機に、ウォークマンはハンドバックやポケットに気軽に入れることができる生活の必需品として定着していきました。

『WM-101』

1985年に『WM-101』を発売。初めてガム型充電池を採用したモデルですが、単3乾電池の使用も可能です。電池にかかるコストが大幅に節約され、本体の重さも200gを切りました。

1990年代のウォークマン

『TCD-D3』

1990年に『TCD-D3』を発売。手のひらサイズの超小型・軽量ボディDAT(Digital Audio Tape)ウォークマンの1号機です。最長4時間のデジタルステレオ録音機能、A/Dコンバーターなどを搭載し、DATのアウトドアでの用途を拡大しました。

『MZ-1』

1992年に『MZ-1』を発売。世界初のミニディスクレコーダー「MDウォークマン」1号機です。数字とアルファベットを入力できるキーが配置され、再生するだけでなく録音データの編集もできます。ミニディスクの挿入口は車載オーディオのカセットプレーヤーをもとに開発されたもので、ディスクはここから飲み込まれるように『MZ-1』に入っていきます。

『MZ-E50』

1996年に『MZ-E50』を発売。ソニーのポータブルテクノロジーの粋を集めた再生専用のMDウォークマンで、1996年9月時点で世界最小・最軽量でした。ちなみにこちらはソニー創業50周年記念モデルです。

『D-E01』

1999年に『D-E01』を発売。CDウォークマン15周年モデルです。高精度に進化した音飛び防止技術「G-PROTECTION」を搭載し、メモリーを使ったそれまでの音飛び防止技術から格段の進歩を遂げました。蓋を開けずに、横からCDを入れるスロットインを採用しています。

『NW-MS7』

同じく1999年に『NW-MS7』を発売。著作権保護技術マジックゲートに対応したメモリースティックウォークマンです。インターネットを利用した音楽配信サービスから好きな曲をダウンロードして楽しむ、ネットワーク時代を見据えた音楽の楽しみ方を提案しました。

2000年代のウォークマン

『NW-MS70D』

2003年に『NW-MS70D』を発売。小型ボディに256MBのフラッシュメモリーを内蔵し、CD約11枚分の音楽が楽しめる新スタイルのネットワークウォークマンです。同時に発表したマジックゲートメモリースティックDuo(デュオ)を用いるとさらに長時間の録音も可能です。

『NW-HD1』

2004年に『NW-HD1』を発売。約30時間の長時間連続再生が可能な20GBハードディスク内蔵ネットワークウォークマンです。大事なデータを衝撃から守るGセンサー(重力加速度センサー)機構と耐衝撃ダンパーを搭載しています。

『MZ-NH1』

同じく2004年に『MZ-NH1』を発売。「Hi-MD」規格に対応したウォークマンで、高密度記録技術により長時間録音・再生が可能です。

『NW-A3000』

2005年に『NW-A3000』を発売。使えば使うほどユーザーの好みに合わせて進化する製品で、大型の有機ELディスプレイの表示はまるで浮かび上がって見えるように工夫されています。

NW-X1000シリーズ

2009年にNW-X1000シリーズを発売。独自のデジタルオーディオ技術で原音に近い音楽再生を実現しました。高音質・高画質技術を結集したウォークマンXシリーズです。

2010年代のウォークマン

NW-Z1000シリーズ

2011年にNW-Z1000シリーズを発売。音楽、映像、多彩なアプリケーションを楽しめるAndroid™搭載ウォークマンです。ソニー独自のフルデジタルアンプ「S-Master」をモバイル機器向けに最適化した「S-Master MX」を搭載し、音の歪みや音質劣化を抑制しています。

『NW-ZX1』

2013年に『NW-ZX1』を発売。ウォークマンとして初めてハイレゾリューション・オーディオ(ハイレゾ)に対応しました。ハイレゾ対応のフルデジタルアンプ「S-Master HX」を初搭載し、アルミニウム合金の削り出しによる高剛性モノコックボディを採用しています。

『NW-WM1Z』

2016年に『NW-WM1Z』を発売。ソニーが長年培ってきた高音質技術を結集し、パーソナルな空間での最高の音楽体験を目指したSignature Series(シグネチャーシリーズ)のウォークマンWM1シリーズです。金属の中でも抵抗値が低い無酸素銅(純度99.96%以上)を筐体素材に採用し、DSD11.2 MHzまでのネイティブ再生に対応しています。

『NW-WS620』

2017年に『NW-WS620』を発売。周囲の音や人の声を聞ける外音取り込み機能を搭載するとともに、海水も含めた防水と防塵・耐寒熱性能を実現しています。

2020年代のウォークマン

2022年にはWM1シリーズの『NW-WM1ZM2』と『NW-WM1AM2』を発売。2023年にはハイエンドモデルのNW-ZX700シリーズとコンパクトモデルのNW-A300シリーズを発売し、多くの音楽ファンにご使用いただいています。
ちなみに筆者が愛用しているのは『NW-A306』で、波面体が特長的な背面のデザインが気に入っています。これで好きな音楽を良い音で聴きながらベランダで飲むお酒は格別です!

筆者私物の『NW-A306』(背面)

本記事を執筆している2024年7月現在で提供しているウォークマンは下記のリンクからご覧いただけますので、ぜひチェックしてみてください!

まとめ

ソニー社内にあるウォークマンルームを巡りつつ、ウォークマンの45年間の歴史を振り返りました。みなさんの知っているウォークマンはありましたか?今回ご紹介したもの以外にもたくさんのウォークマンがあります。どこでも良い音で音楽を楽しめるウォークマンを、これからも多くの方々に愛してもらえると嬉しいです!

創業者のひとり盛田昭夫と数々のウォークマン
執筆:広報部KK「ウォークマンルームで見つけたお気に入りは暗闇で光る『WM-EQ3』です」



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