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蠢動

いろいろと終わり、いろいろとはじまる季節らしい。

僕の中で、何か大きなものが蠢き、徐々に変容(メタモルフォーゼ)しているようだ。

僕の中にある感情とは?

それは怒りではない。
悲しみや慟哭といったものでもない。
裏切られたことへのやるせなさや恨みでもない。
ましてや人を羨み、自分へのあの際限ない注目を求める嫉妬という感情でもない。

それは蠢動とでもいうべき、心の奥で、もがき苦しみ、自分から新たな自分が生まれ出したいような、
何か漆黒の闇の奥に潜んでいるもう一人の自分が、光の速さで爆発的な放射を始めてしまうような、
そんな気持ちなのだ。

僕のこれまでの人生は、自由に振舞っているようでいながら、自分で作り出した境界の中で、何か透明な一枚の卵状の膜ようなものの中で、おすおずと、何かに怯えながら、手足をバタつかせていたに過ぎないのではなかったか。

僕がこれまでの人生でやってきたことといえば、
誰かの足跡を辿り
何かの轍の上を歩き
誰かの声のする方へと
引き寄せられるように
ただ歩いていただけではなかったのか。

人間の自由とは何か。

それは、表現するということだ。
表現できるということである。
何ものにも制約されることなく。

生きるとは表現するということなのだ。

だから、僕は高らかに宣言する。

人間の自由と尊厳を守るために、表現し続けると。
表現することを制約し、抑圧する者へは抵抗し続けることを。


ということで、劇団を作ろうと思います(続く)。

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