感嘆の行為としての他者の顔との邂逅——アルフォンソ・リンギス『何も共有していない者たちの共同体』を読む
アルフォンソ・リンギス(Alphonso Lingis, 1933-)はアメリカの哲学者。リトアニア系移民の農民の子どもとしてアメリカで生まれる。ベルギーのルーヴァン大学で哲学の博士号を取得。ピッツバークのドゥケーン大学で教鞭をとった後、現在はペンシルヴァニア州立大学の哲学教授。世界のさまざまな土地で暮らしながら、鮮烈な情景描写と哲学的思索とが絡みあった著作を発表しつづけている。メルロ=ポンティ『見えるものと見えないもの』、レヴィナス『全体性と無限』、クロソフスキー『わが隣人