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haruna
2020年5月29日 20:05
その場所が雨に濡れているのを見たことがない。レースのカーテンが揺れると、同時に頬の上で影が動く。そんな日当たりの良い場所で気持ちよさそうに寝ている愛しい人、昼下がり。聞こえてくる音といえば、麦茶のポットから滴が落ちてシンクが鳴るくらいだ。休みの午前中に張り切って散歩や買い物に行き、午後には疲れて昼寝してしまうなんて、こんなにありふれていて平和な時間は無いだろう。そんな彼の隣で更新しきっ
2020年5月25日 12:18
「じゃあ、また来るからね。」返ってくるはずのない挨拶をいつものように投げて、病室を後にする。まだ夕方４時だというのに外はもう薄暗く、待合室にも具合の悪そうな人が増えたようだ。面会時間ぎりぎりまで居ることはもう滅多になくなっていた。聞こえているのかもわからない祖父に向かって延々と話し続けられるほど、話がうまくない。だんだんと目立ち始めたヘッドライトの列を横に、大きめの音量で好きな曲を聴
