四百六話 恥ずかしいですわ

「ごきげんよう」「神のご加護を…」

朝の清冽な空気の中、女子生徒の挨拶がこだまする…。

学校の校門をくぐると、そこは身も心も清らかな乙女の園…。

そう、ここは神田ミカエル女学院…。

中庭の大天使ミカエル像が、通う女子生徒たちを守護している…。

天界の大天使ミカエルは、ここに通う女子生徒たちを見て何を思うか…?

その御心は、まさに神のみぞ知るということなのだろう…。

ここに三年間通えば、お淑やかなお嬢様になって卒業できるという…。

制服は翻さないように、静かに歩き…。

清廉潔白で文部両道、それでいて純粋無垢な心を持った乙女たち…。

この学院には、そういった生徒しか存在しないのです…。

否、今日から新たに校門をくぐった、たった一人の生徒を除いて。

バイトで知り合った眠子さんという…。

女の子に頼まれて…。

『デモンズファンタジア』というゲームの…。

テストプレイヤーをやることになった私…。

眠子さんの家に泊まって次の日の朝…。

朝食を食べようと思ったら…。

謎のスーツの女性がいるのであった…。

その女性はゲームの運営さんなのであった。

運営Lと名乗った女性…。

私は初めて運営会社の人を見た…。

朝食のパンケーキを食べ終えた…。

そして、眠子さんと私…。

運営Lさんの3人は…。

眠子さんの部屋に集まるのであった。

そして、ゲームの運営の女性から…。

VRゲームのVRスーツを試着してみてと言われ。

私は最初、躊躇ったのだけれど…。

テストプレイヤーの時にどうせ着るのだからと。

試着してみることにしたのだった…。

VRスーツはとても薄い半透明の物体で…。

ゲームをするプレイヤーの全身を…。

くまなく覆ってしまうスーツであった…。

着てみると、最初は布団圧縮機みたいで…。

全身を薄いビニール袋で覆われているような。

違和感があったけれど、すぐに無くなった…。

息苦しさとか視界の悪さとはない…。

服を着たままでも付けれるので安心だ…。

もちろん?全裸で付けてもいいらしい…。

もし全裸でVRスーツを着たらどうなるんだろう?

私は妄想してみた…。

ゲームの世界でも全裸のままログインするのだろうか?

私みたいな美少女が全裸で…!?

ファンタジーゲームの世界に降り立ってしまうの!?

私の美しすぎる裸を他の人たちが見て…。

どうなってしまうのでしょうか…!?

カモシカのように長い脚と…。

ものすごい細いウェスト…。

真っ白な絹のようは柔肌…。

首も細く、鎖骨も美しい…。

髪は漆黒で滑らかで長くて…。

顔は美しすぎる造形…。

神も悪魔も羨んでしまう私の美貌…。

でも、圧倒的に胸がないのですわ…!

こればっかりはどうしようもない…。

最近、少しは膨らんできたっぽい胸…。

でも、周りの女の子はみんな大きい…。

私みたいな幼い裸見ても…。

誰もなんとも思わないかな…?

え?ちっぱい好きな人も結構いるって?

そんな変態ロリコンさんはお断りですわ!

お嬢様学校に通っているので…。

最近、お嬢様言葉が移ってしまいますわ…。

でも、私の幼い身体が好きだっていう…。

ファンタジー世界で女の子同士で…。

いちゃいちゃラブラブできたら…。

私、たまりませんわ…。

いけない妄想をしてしまって…。

私は首を横に振って…。

不埒な妄想を追い払った…。

スーツを着てモジモジしてる私…。

全身ぴっちりとしたスーツを着てるので。

全身が締め付けられているからか…。

不埒な妄想をしてしまうのでした…。

運営Lさんが突然、ゲームの世界へ…。

何やらスマホを操作して…。

私を送り込んでしまう…。

私はいきなりファンタジー世界の…。

小さな街へと一瞬でダイブしてしまった。

そこは石畳の街道と…。

木造の古い家がいっぱい建っていて…。

本当に映画かゲームでしかみたことないような。

ファンタジー世界なのでした…。

そこには中世の鎧のようなものを着た…。

人間の種族とか…。

人間より細くてちょっと背が高くて…。

耳がとんがっている種族…。

はたまた、獣のような種族…。

天使のような羽が生えて空を飛ぶ種族。

悪魔のような羽が生えて角がある種族。

いろんな種族が街を歩いたりしてる…。

私はびっくりしてしまい、圧倒された…。

かなりやばいことになってしまう…。

私は服を着ててホッとしてしまうのだった。

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