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完璧であろうとしない【ふたり暮らしと本/26】

編集者で、編集プロダクション「プレスラボ」代表も務めている池田園子です。普段は東京にいますが、月の1/3は大阪で、パートナーとふたり暮らしをしています。平日共に過ごすのは朝に約30分、夜に3〜4時間。日頃は距離的に離れているからこそ、共に生活する時間は穏やかで心地よく、自然と笑顔になるひとときにしたい——。そんな「編集方針」をもとに送る日々の中で、大事にしていることを綴ってみます。参考になる「本」も交えて。

26.完璧であろうとしない

パートナーの前で、常にかっこよくて、スマートな人でいよう、というような変な背伸びをしません。大人になってみてわかるのは、完璧な人なんて存在しないということ。もちろん「完璧そうな人」はいますが、彼らにもかっこ悪い部分、情けない部分、矛盾した部分なんかがあって、それこそが人間らしさでもあります。ときに、かっこよく、スマートに過ごせている(自分ではそのつもり)ときもありますが、いつでもそういういい部分しか見せまいと意識すると窮屈になります。かっこ悪い、おかしな面もナチュラルにさらけ出せるようになりました。そうしたって、パートナーは引かないし、愛ある視線をくれるものです。

学べる一冊

子どもの頃、大人とは「スマートな生き物」なんだろうと想像していました。大体がメディアの影響で、テレビでかっこいい大人を見て、自分もいつかああなるのかな、なんて思っていたのでしょう。ところがどっこい。35歳という、いい大人になった今、イメージしていたようなスマートな生き物になれたとは言い難いです。行動した後、「こうすればよかった!」「間違えた!」と、一瞬しゅんとすることも少なくないのです。ただ、人間が完璧な存在になることはない——そう考えると、自分なりにもがきながら生きていけばいいんだ、と心が楽になります。

(おまけ)2021年6月12日付の「東京新聞」で本書の書評を書きました。

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