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Scarlett

2023.11.13

うす。

日常と非日常をテーマに諜報員が活躍する世界を描く物語。

最終作ということでねこねこソフトが今までと違った渋めのエンターテイメントを目指した作品。(尚、ねこねこソフトは復活し現在も活動中の模様)

自分は憧れと現実にどう折り合いをつけて生きていくのかを問うような作品だと感じた。

そして切ないセックスがここにはあった。

キャラ感想

最強に影の薄い主人公 大野 明人(おおの あきと)

明人は学生生活という日常が嫌で、裏社会という非日常に憧れそこに飛び込む。
この非日常に憧れるのは共感できるんだけど、この明人は異常なくらい非日常に憧れ過ぎている。
何か日常に不満があるわけでもなく、何不自由なく暮らしているのに、そんな大事な日常を捨ててまで、非日常を追いかける姿は個人的には好感が持てなかった。
ただ非日常に憧れているだけで米軍基地に忍びこむのは絶対ダメやろ。

物語的にはなんやかんやで諜報員として活動するんだけどまじで影が薄い。
まったくと言うほど出番が少ない。
まるでモブ。
むしろ嵌められて、人質になる始末。
この主人公の影の薄さは憧れの世界と現実をよく表していると思った。
人一倍非日常に憧れ、その境界線を飛び越えた明人。
様々な経験を得て、最後は非日常ではなく日常選ぶ事となった。
けどその日常でかけがえのない人と幸せに暮らす明人を見ると、非日常という憧れた世界に居続けなくて良かったと思えた。

行動力は凄いけどあまり共感のできなかった主人公だった。



ちょいツンデレの貧乳娘 別当・和泉しずか・スカーレット(べっとう・いずみ しずか・Scarlett)

非日常の世界に住む女の子。
キャラ的には明るくてノリがよく、ちょいツンデレで自分がとても好きな属性。
貧乳を気にしまくってて、明人の部屋の巨乳物のエロ本は破くのにロリ物のエロ本は許すところなんて個人的にはマジでつぼ。
めっちゃ可愛い。

好きなシーンは明人を追って無人島までくるところ。
逃げ出すことの許されない無人島に明人の為に来たことはある意味しずかにとっての非日常を手に入れた瞬間なのかもしれない。

この二人っきりのラブラブ無人島生活はもっと見ていたかったし、もっとHシーンが見たかった。


このゲームの主役 別当・和泉九郎・スカーレット(べっとう・いずみ くろう・Scarlett)

このキャラのせいで主人公の影が薄くなっているといっても過言ではない。
とにかくかっこいい。
ちょっとやんちゃでクールな感じの兄貴。だけども抜群の安心感がある。
要人が誘拐されそうになった時はためらわず街中の車を銃で乱射する、姿は惚れる。
逃走用の車の可能性を全部潰す為の大胆な行動と判断の速さえぐい。
高級諜報員という誰にも逆らえない立場であり、全世界を影で動かす姿は正に非日常で九郎の存在は明人にとっては憧れの存在となっている。
このゲームは非日常の世界で活躍する九郎の姿が最大の魅力だといっていいと思う。
そんな九郎は明人の日常に憧れており、九郎にとっての非日常だった。
この高級諜報員は立場故、不自由なことが多く、結婚相手も自分で選ぶ事すらできない。
好意を寄せる葉山 美月との恋愛模様はマジ切ない。
それでも高級諜報員として日常を選んだ九郎の苦悩は計り知れないと思う。



九郎の為に人生を捧げ続けるお嬢様 葉山 美月(はやま みつき)

まじでいい女。
九郎の為に尽くし過ぎるんよ。
絶対に結婚できない九郎に少しでも近づく為自衛隊の陸幕二佐まで登りつめた人。
九郎の諜報活動にはいつも同行し、支えている姿はもう妻と言ってもいいと思う。
キャラ的には酒癖が悪く、30近い歳のことをめちゃ気にするのがかわいいお姉さま。

美月は九郎という非日常に憧れ、自分を全てをかけてでもそれを追いかける人生を選んだ。
正に純愛。
20ぐらいのときに九郎とは結ばれないとわかりながらも、体の関係を持ち、九郎を追いかける決意をした乙女心は切なくも強い意志がかっこよく思えた。


近くの幸せに気づけなかった研究者 レオン・ハイルマン

急に昔話が始まったと思ったらしずかの生みの親であるレオンの話だった。
この話がめちゃくちゃエモくて好き。
エリナとその子供のイリカ。
この二人の女性を難病から救う為人生の全てを捧げた男。
けどその治療は技術的にはまだまだ不可能だった。
そして手をだしてしまった禁断のクローン技術。
レオンにとっては日常から非日常の境界線を飛び越えた瞬間だったと思う。

イリカの命を臓器移植によって救う為だけに生み出されたイリカのクローンしずか。
これがまじで悲しい結末を迎える。
神のいたずらか出会ってしまったイリカとしずか。
そしてイリカはしずかと別れることを拒む。
イリカの死ぬ間際、初めてイリカの恋心やレオンと一緒に過ごす日常を愛していたことに気づかされるこの切なさ。
今まで必死になって難病を治す為、イリカとの時間削っていたこと。
そしてクローン技術という非日常までにも手を出してしまったレオンの頑張りは方向性を間違っていた事実がもうエグすぎる。
そこでのイリカとの体を重ねるシーンはマジで切ない。
こんなに切ないセックスがこの世にあるのかと思うほど切なかった。
そして残されたしずか。

本当はエリナとイリカにいつか見せたかった丘の上の景色。
そこで再会したしずかをパパとして抱きしめたシーンは心にくるものがあった。
このシーンを見るだけの為にこのゲームをやる価値があると思う。


評価(10点満点)

シナリオ・・・5点
キャラ・・・4点
音楽・・・5点

良かったところ

高級諜報員という世界を影で操る存在

世界の裏側を操る高級諜報員。
その九郎が謀略策略し活躍する物語は非現実的なストーリーで単純に面白かった。

非日常というテーマ

冒頭にも書いたが、憧れと現実に対してどう向き合うのかが描かれた作品だと感じた。
非日常に憧れながらも日常に戻る者。
非日常に憧れながら非日常を手に入れた者。
非日常に憧れながらも追いかけ続ける者。
非日常に憧れながら日常の大切さを見失ってしまった者。

同じ非日常に憧れながらも様々な生き方を選んだキャラ達は大きな見どころだと思う。


あとがき的な何か

ちょっとエロシーンが少なくないですか!!
もっとしずかの貧乳を見たかった。
そしてもっと貧乳を弄りつくして欲しかった!!!

しずかというキャラは結構好みなんだけど、物語のテーマの性質上、ラブコメ色を強くできないこともあり、イチャイチャが少なかったのが残念だった。

この作品は一見難しそうな物語に見えるがわかりやすく、そして意外と短かった。
なのでキャラゲーや抜きゲーをやり過ぎて味変したいエロゲーマーにおすすめできそう。

シナリオゲーを続けてやったので今度はイチャラブなゲームをやりたい。

ではバイバイ。

ゲーム情報(Wikipediaより引用)

スタッフ

会社

ねこねこソフト

発売日

2006年5月26日

※この記事の画像は全て【Scarlett/ねこねこソフト】より引用









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