推しマンガを読み込んでいたら、コーチングの旅を見つけた件
いやー、すごいマンガに出会った。マンガの完成度高いし、ターゲット(親視点、男性40代、オタク)もどハマり。たまたま某サイトで1巻無料公開しているのを読み始めて……そのまま5巻完結まで読破した。一晩寝てからあらためて噛み締めると、これコーチングだ!と思ったので自分の領域で語ってみますw
※軽いネタバレを含むので、気になる方はぜひマンガを読了してからまた戻ってきてください。また、コーチングについての見解は個人的な意見です。ご不快に思われた方がいたらごめんなさい。
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まず、昨日の感動から吠えたTweetはこちら。
(ちなみに、原作者の方にリツイートもしてもらって大感動です!)
作品の中の「人生の旅」
マンガとしての完成度の高さも触れたいところですが、あらためて考えるとコーチングで辿る旅に似ているなと思いました。
自分が学んだコーチングでは「インテグレーションジャーニー」と呼んでいて、"旅"になぞらえて、日常からの旅立ち、妨害を乗り越え、内なる声に出会い、さらに試練を乗り越えて成長(自分が変わって)して日常に戻る物語として挑戦を捉えています。
作品紹介を見ると、以下の様に書いてあります。
ストーリーは、美央(息子を亡くした母)の喪失からの回復についての物語を軸に、堂原の自分自身の葛藤と成長の物語も絡んでいて深みがあります。特徴的なのが、メインの美央の物語を堂原の視点中心で書いているところで、回復に向けていくつも障害を乗り越えていく美央に堂原が寄り添う立場で関わっているところが、とてもコーチング的だと思いました。
ちなみに、コーチングは自分で「変わる意志」を持てる状態で関わるものでです。変わる行動に向かえないほど傷ついている様な場合はカウンセリングなど別のアプローチが必要になってきます。例えば、美央が夫や周りの友人達から現実を見るように諭されてますます自分の心に閉じこもりを深めたように、関わるのも適切なタイミングが重要だと思います。
作品冒頭の堂原と会った時の美央は、喪失から2ヶ月経ち、「息子は異世界に旅立った(ので追いかけよう)」と日常からの旅立ちを終え、周りに理解してくれる人や協力者がいないで妨害に遭っている状態でした。もちろんまだ現実を直視することはできないほど傷ついていますが、すでに前に進み始めています。
そして、寄りそってくれる理解者の堂原との出会いを経て、美央の旅は進み始めます。最初は異世界への転生方法を調べて試し、だんだん現実の問題も顔を出してくる中で、一歩づつ美央自身が変わって乗り越えていきます。
コーチとクライアントの関係
もちろん、コーチングの場合は「セッション」という対話の時間で進んでいくので堂原の寄り添うアクションとは違います。ただ、堂原は常に主役を相手(美央)としながらも関わって前に進ませています。もちろん、物語の中で堂原は、コーチングとか関係なく、自分の想いと遠慮の中でせいいっぱい関わっています。
ただ、このスタンスがコーチとして相手を信じ、願う立場で関わるのととても近いと思いました。
コーチングの時には、いわゆる「聴く技術」に加えて「承認するスタンス」が必要です。私が学んだところでは「マインド」や「自己の器」と分けて意識して、クライアントが対話の時間に安心して自己探求できる様にパートナーシップを築くことを大事にしています。
いつも美央を承認する堂原の関わりが、彼女が変わっていくことに大きく力になったんだなと感じられます。
この作品は、取り返しがつかない喪失と愛情を思い出して再生に向かう美央の物語です。そして、寄り添った堂原が自己探求も深まり成長していく物語です。
いつもコーチングでクライアントとの関わると、自己の器を見つめ、自分自身が変わる勇気も同時にもらっていると感じています。堂原の成長の物語にもコーチとして共感する所が多かったです。
まあ、堂原と属性の近さに共感したところも少なくないですがw
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好きが高じて自分の領域でも解説しちゃいましたが、ほんと面白いマンガなのでもっと広まればいいなーと思います。ドラマとか映画とか、めっちゃ展開しやすそうだし。ささやかながら、推し活でした。
おまけ
推しの気持ちが溢れて、作品への寄り道をおまけに書いておきます。この深掘り要素もまたファンには嬉しいw
どういうわけか東洋経済でも最初のほうは読めるみたいです。記事広告なのかもしれないけど、それも面白い。
原作者ver. 出ていて、読み比べると物語が際立つように編集されたのが味わい深く感じられます。
そして、原作者と漫画家さんのTwitterもあって作品についての裏話なども少し話してくれてます。
原作者:かねもと氏Twitterはこちら
⇒https://twitter.com/kanemoto_notice
漫画家:シバタヒカリ氏Twitterはこちら
⇒https://twitter.com/sunny_615
END
読んでいて幸せになれたら、僕にも教えてください。きっと、僕も飛び上がるほど幸せです。 感謝の気持ちを、あなたの居るほうへ送ります💌