ヨーロッパ戦線 銃後の乱痴気
かつて酩酊薬物がこれほど象徴的な重要性をもったことはなかった。
第二次世界大戦では、アメリカ政府は、戦地に赴く兵士の喉が渇いていることは許されないと、醸造業界に対し生産量の15%を軍用に割り当てるよう指示した。ビールメーカーは喜んでこれに応じ、戦争への貢献をアピールした。ビールは愛国心や士気を高める飲み物として描かれ、ビール酵母に含まれるビタミンBの栄養価の高さまで誇らしげに強調された。もちろん、国防省の職員にもビールは配給された。
イギリスも同じだった。食品大臣ウールト