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決意-ナイトdeライトの曲レビュー。

北海道で活躍するロックバンド、ナイトdeライトをご存知ですか?
今年彼らは、12カ月連続でCDをリリースするという前代未聞なチャレンジの真っ最中です。毎月、新曲が届けられるなんて、ファンにとっては嬉しいこと。楽曲制作はハードだろうなと思うのですが。。

今回は、わたしの大好きなナイライの音楽をたくさんの人に聴いて欲しい!届いて欲しい!という応援の気持ちを込めて、6月リリースの「determination」の曲を聴いた感想をシェアします。

一曲目の「rule」。
思わず体を動かしてしまいたくなるノリノリなダンスミュージック。ジャズ風にアレンジされていて、大人な味わいの曲。痺れました〜

"そもそもみんながみんな本当にルールを守って生きてる?"

という歌詞。その問いかけに、ドキッとした…

ルールって何のために、誰のためにあるのか。

ルールを守らない人を街中で見かけるとイライラする。
先日映画館に行った時も、近くの席のおばちゃんが、上映中に声を上げてあくびをしたり、画面を煌々と照らしてスマホを見ていたことに、愕然として、呆れてものも言えなかったことを思い出す…
常識がない人っているんだなぁと…

私は、ルールを守ることは当然のことだと思うし、自分もそのようにルールを守り、常識ある行動をとることを心がけている…つもりでいる。

コロナ自粛が始まってから、みんなが外食に行ったり、友達に会ったりすることを控えるようになった。

それが新しい常識になりつつあった。
でも、それが世の中の同調圧力になって、ヘドロのようにこびりついて、身動きできず、もどかしかった。

はたまた、自粛なんてどこ吹く風とお構いなく、緊急事態宣言中も外出したり、友達と会っている人が知り合いにいて、「あの人はルールを守ってなくてけしからん!」と心の奥底で定めてしまう自分もいた。

"常識を持ち合わせた 良識のある人であれ"

そうだ、常識だけではなく、その前に、良識ある人になることで、常識に縛られないで済むのかも…!

良識とは、何が良くて、何が悪いか、見極めること。ルールという常識は、この良識に則って、定められベキではないか?

『共感したので、手をあげます!』

2曲目の「スピーチは臆病者」は、1曲目とは一転して、陽気で温かなメロディー。

小学生の劇や子供のお遊戯会でも始まるのかといった雰囲気。

そんな舞台に突然立たされたのは、臆病そうな"僕"。
"問題わかるけど 答えわからない そんな僕に発言権はあるのでしょうか"

そんな僕には、守りたいものがありました。
それは、世界=きみ。

地球環境破壊。紛争。人種差別。感染症対策。この世界にたくさんの問題があるのは私も知っている。でも、どうやって解決できるのか答え知らないし、こんな自分が意見なんて言っても誰も聞いてくれないのではと思ってしまう。

日本で割と平和に暮らしている私には、同じ地球だけど、どこか別の世界の遠い問題のように感じてしまう瞬間もある。
メディアやネットニュースで、黒人が警察によって命を落としたことから始まったBlack lives matterの運動を見て、自分は無知であったなと気付かされた。

"いつか雑誌で見ていた地球のはしっこが世界じゃなくて
今目と目合わせてる君が僕の生きる世界"

地球のはしっこだと思っていたけど、目と目を合わせるくらい世界は私の近くにいる。今は本当に肌で感じるくらいに。

キング牧師のスピーチをとり入れるという手法を使うことによって、より一層スケール感が出て、この曲の世界観を色濃く引き立たせている。

「僕は世界を守りたい!」
彼の決心が、光照らされる大きな舞台に響き渡った…

足が震えるほどの臆病な僕が、"決心して"、大切なものを守るために、一歩を踏み出して、声を上げるその姿とキング牧師のスピーチが重なり、感動の舞台が整いました!


3曲目は「幸せってなんだろう」。
北海道のラジオ局STVで、2020年6月の推薦曲として選ばれた曲です。MVが、YouTubeで公開されています。https://youtu.be/6eRuo9-xPqQ

穏やかな日常の風景を思い起こさせるような、スローテンポの曲調に、ギターの重厚なサウンドが大胆に重なるナイライらしい一曲です。

「幸せってなんだろう…」この曲を聴きながら、改めてこれまでの3か月を振り返ってみました。

当たり前の日常が、崩されていく。

仕事にも行けないし、
友達と街で遊んだり外食もできない。
会いたい人にも会えない。。。

"通い慣れた道に散らばっている 一つ一つの見慣れた風景も
当たり前をもたらしてくれる 大切な大切な宝物"

私は元来、内向的なタイプなので、おうち時間はストレスはなく、穏やかに過ごせたほうですが、当たり前の日常を送れない日々が続くと、奪われたものの大切さに気づくことができました。仕事に行くことも、友達に会うことも、その瞬間一つ一つを大切に、今を、生きていきたい、と思うようになった。


"当たり前の日常が 一番素晴らしい そのことに気付ける心が
何より尊く 大事なんだよ それこそが幸せってやつだろう"

失ったものばかりではありません。
当たり前の日常が素晴らしいと気付ける心を、私たちは与えられました。幸せは、大切な宝物に気付けるっていうこと。だから、どんな状況にあったとしても、今、通い慣れた道に散らばっている宝物を一つ一つ拾い集めて、「ありがとう」って言いながら、幸せを噛みしめよう。

◇    ◇    ◇

今月の曲は、世の中の風潮、社会情勢と照らし合わせて考えさせられる曲だと思いました。

ナイライの"決意"が、じわじわと伝わってくる、6月リリースの"determination"。

皆さんも是非、聴いてみてください。

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