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ポール・ヴァーゼンの植物標本展開幕しました


ーーあの恵まれた国々を走りまわることができなくなったいまでも、

わたしの標本帳を開きさえすればいい、

それはすぐにわたしをそういう国々へ運んで行く。
ルソー「孤独な散歩者の夢想」今野一雄 訳(岩波文庫)


ポール・ヴァーゼンの植物標本展、いよいよ本日から6日間の会期で始まりました!

今年の夏に、偶然この美しい植物標本と出会いました。

その創作のプロセスから感じられたものは、あまりに誠実で、やわらかなまなざしをたたえていて、

海を渡って、100年の時を超えて…

パンデミック禍で心身ともに身動きのとれなくなった私たちに届けられたやさしい光のようで、

ひとつひとつの作品をゆっくりと作者の面影や手仕事を想いながら拝見するうちに、温度や湿度の管理された標本室に入る前にたくさんの方々がこの美しい作品の傍らであたたかく集まれる機会をつくりたいと心から思わされたのでした。

それから、時間のない中でしたが敬愛する音楽家の皆さんがその草花たちが大地に咲いていたころに作曲された自然で素朴な楽曲を演奏してくださる方につないでくださって、

ATLASの飯村さんは、素晴らしいアーティストの志村さんを対談の相手にご紹介くださって、

そしていつも企画をテクニカルな面で支えてくれるスタッフ・友人・家族に支えられて、

なんとか、ポール・ヴァーゼンの植物標本展を開催できる支度をととのえることが出来ました。

こんなに美しい機会に巡り逢えることは、そうそうないのかもしれないと改めて感慨深く思っております。6日間、ぜひたくさんの方にご鑑賞いただけたら嬉しいです。


10/30(日)の演奏会とトークイベントも、味わいのある素晴らしい時間になると思います。

お席はあと少しご用意できますので、この稀有なる機会に美しい草花たちを囲んで、時のうつろいのなかに堆積しているさまざまな光景を味わっていただけましたら幸いです。

ご来場を心よりお待ちしております。


静かで美しい午後をお過ごしください
陽が暮れてからも、静けさに包まれて
草花の色彩が際立ち、よい雰囲気です
10/30 演奏会とトークイベントのプログラムです!

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