赤ちゃんの事故を防ぐ部屋を作るには、間取り図に書いてない「あるものの位置」を見る事から始める
こんばんは、のーとです。
嬉しい事に子どもがだんだんモグモグできるようになってきました。健康に産まれたら味わえなかった喜びかもしれません。リハビリの始まった頃は、発達具合によっては離乳食に挑戦することもお休みしないといけないと言われていたので、本当に嬉しい。離乳食の記事も書きたいですが、モグモグ期の食事の準備用にチョッパーを買ったので、それを試してからまとめた方が良いのかなあ。まあ、考えがまとまらないうちは、書きやすい記事からどんどん書いていってしまおうと思います。
さて、今回は赤ちゃんの事故を防ぐ部屋づくりについてです。
実は「赤ちゃんの手の届く場所に危ないものを置かない」ためには、「コレが全てを決めるよ!」と言ってもいいくらい、ある重大なポイントが部屋の中にあります。家具のカタログを見るより何より先に、ここに注意してほしいと個人的には思っています。
それは…コンセントです。
家具・家電の配置はコンセントが決める
例えば冷蔵庫を部屋のど真ん中に置くと考えてみて下さい。実際にやったら邪魔でしょうがありませんが、ともかく置く事とします。
「冷蔵庫として機能させる」には部屋の真ん中から壁にあるコンセントの方まで、コードを延ばす必要があります。場合によっては延長コードを使わないといけません。床に長いコードがあると、赤ちゃんがハイハイして通るには邪魔だし、噛んでいたずらするかもしれません。忙しい親が足を引っかける危険があります。埃もたまりやすいし、冷蔵庫を部屋の中心に置くのはメリットが無いです。
「部屋の真ん中に冷蔵庫を置くなんて、そんな事しないよ」と思うかもしれませんが、これが「電気ケトル」や「PC」だったらどうでしょうか。リビングの真ん中に置かれたテーブルに向かって、延長コードで繋いだりしていませんか?そのコードを床にいる赤ちゃんが引っ張ると、残念ながら簡単に事故が起きてしまいます。仮に危険な家電に繋がっていなかったとしても、齧られる可能性は残ります。こういった触れてほしくない物は、コンセントの近くかつ壁際の高い所、つまり棚の上などに置くのが現実的な解決方法になります。
実際に、間取り図を使って家具家電の配置を考えてみるとします。拾い画像になりますが、この間取り図のキッチンを見てみましょう。周辺に充分なコンセントが無い場合、「炊飯器」や「トースター」、「電気ケトル」といった調理家電を置くには、リビングのテーブルの近くにでも棚を置く必要があると思われます。仮に赤い丸の近くにコンセントがあるとします。
赤丸から離れた反対側、間取り図の右側の方の壁に棚を設置するとなると、大きな窓を横切って長々とコードを延ばす事になります。できなくは無いけど、あまりやりたくないです。赤丸の近くに、調理家電を置けるだけのサイズの棚を購入する事になりそうです。間取り図に加えた茶色い四角が棚のイメージです。
しかし、実際はもう少し考えないといけません。コンセントは一か所につき1500Wまで(差し込み口が二つある場合は合計します)、それ以上負荷がかかり2000Wを超えるとブレーカーが落ちます。
先に挙げた3つの家電(炊飯器、トースター、電気ケトル)はどれも沢山のワット数(1000W前後)を使うものなので、3つも同時に使ったら確実にアウトです。下の画像のように、3つの家電を近くに置いて、仮に一か所のコンセントに繋いだ場合、1つを使っている間は他の調理家電は使えない事になります。これは、ご飯を炊きながらお湯を沸かしたり、お湯を沸かしながらパンを焼けないよ、勿論炊飯器とトースターを同時に使うのも無理だよ、という意味です。現実的には同時に使う機会が少なそうな家電2つをリビングに、残りの1つはキッチンに置く事になるでしょう。
家電を組み合わせる考えについてはこちらのサイトが分かりやすいです。ちなみに電子レンジはアースを取る必要があるため、キッチンのどこかにアース付きコンセントが配置されているはずです。
長くなりましたが、このように、コンセントの位置が家電の配置を決め、家電の配置が決まる結果、棚など他の家具の位置も大体決まってしまいます。逆に、最初にコンセントの位置をチェックすれば、安全な部屋作りがうんとはかどるのです。
私は独身時代含めて何回か引越しましたが、コンセントの位置を間取り図に書き込むようにしてからは、家具や家電の配置を決めるのがとても簡単になり、考えるのが楽になりました。
家電の位置が決まったら「事故を防げる棚」を考える
コンセントの近くに棚を置いて、その上に家電を置くだけではまだ危険が残っています。コンセントとプラグのつなぎ目に埃がたまり、そこに湿気が加わると火花が散って火災の原因になります。これをトラッキング火災と言います。棚の真後ろにコンセントを隠してしまうと、埃がたまってしまっても気付きにくくなってしまいます。トラッキング火災は家電の電源OFFでも起こるやっかいな現象なので、気になった時に簡単にコンセントとプラグの状態を確認できるようにしたいです。かといって、扉のついていないオープンな棚では、赤ちゃんのいたずらに耐えられそうにありません。
「コンセントの状態」「プラグの状態」を確認でき、「扉がついている」棚。随分難しい要求をしているようですが、こういった棚は売られています。それも意外と沢山。
実は、PC用の棚がぴったりなのです。
PC用の棚は、WiFiルーターやPCといった電源を必要とする家電を収納する事を前提に考えて作られているため、背板の部分にコードを通すための穴が開いているものが多くあります。この穴に延長コードと家具の電源コードを通して、棚の中で接続すれば、埃をかぶりにくく、いつでも状態を確認できます。念のため、火災防止用の延長コードにするとさらに安心です。延長コードをさすコンセントに棚が覆い被さらないよう、棚のサイズと配置にも注意します。
写真は実際に家で使っているPC棚の中の様子です。扉を開けると、端の方にひっそり延長コードとそれにささっている電源が繋がっています。この延長コードにはトースターと電気ケトルが繋がっていて、使う時はどちらか一方のみにしています。写真では見えにくいですが、延長コードにはONOFFのスイッチがついていて、2000Wを超えると勝手にOFFになります。
背板だけでなくこういったPC用の棚は、天板の後ろの方、壁に接する部分に切欠を入れて、コードを通しやすくしたりしています。天板の上に家電を置いて棚をぴったり壁につけた場合でも、電源コードが挟まれて傷んでしまう心配が少ないです。
下の画像は検索して見付けた通販で買えるPC用の棚ですが、先に書いた天板の切欠も背板の穴も付いています(画像をクリックするとディノスの商品ページに飛びます)。こちらと似たような棚を、調理家電置き場として我が家では使っています。
また、本棚でも同様の商品があります。本棚の場合は扉付きで、背板が無いものが売られているので、それを利用して我が家では分解できるスティックタイプの掃除機を充電しながら収納しています。これならいつでもコンセントの状態を確認できます。
本棚は、子どもが大きくなってよじ登ったりいたずらした場合でも倒れにくいように突っ張り耐震タイプのものを購入しました。お高めでしたが、使い勝手が良いので我が家の場合は合っていたと思います。本棚の一番下の段に軽めの掃除機が入っているので、そのすぐ上の段には重いファイル類や書籍を入れてなるべく転倒しにくくなるようにしています。
とはいえ家具を変えるハードルは高い
ここまで色々書きましたが、家具を変えるのはお金もかかるし元々ある家具の処分も大変です。子どもと過ごすには危なくて本当に困っているか、ちょうど引越などで新生活を始めるので家具を買いなおすといった状況でもない限り難しいと思いますし、そこまで頑張らないと安全な部屋を作れないのは辛いです。なので、最後に扉付きの家具、開けられたくない引出をロックする、外から見えない補助具を紹介して終わりたいと思います。
バネの力を利用してロックをかけます。バネを下げて近くに付いているツメで固定するとロックなしで使えます。海外製と思われますが、粘着部分は3Mのシールになってたりと、安いもののシッカリとした作りになっています。このロックを付けた扉を子どもはゴロゴロ寝転がりながらしょっちゅう蹴りますが、ロックが外れた事は一度も無いです。
ベビーロックの多くはファンシーなデザインで外から見えるタイプのものが多く、「可愛すぎて子どもが大きくなった後は使いたくないな…」とか「外から見えてたら子どもから丸見えで大きくなったらすぐ解除されちゃわない?」とか考えていたので、安くて頑丈で、扉にも引出にも使えてかつ外から見えないタイプのロックを見つけられてとても助かりました。地震対策にもなって一石二鳥です。
最後に 現実的で安全な部屋づくりの情報がもっと広まってほしい
個人的な願望になりますが、可愛い心躍るデザインのベビーグッズや部屋づくりの情報も素敵だけど、安全な部屋を作るにはどうしたらいいの?何がどうなるせいで、危ない部屋になるの?と妊娠中はずっと悩んでいました。私の場合、家庭内でできる地震や火事といった災害対策を進めた結果、子どもにとっても安全な家に少しずつ変わっていったと思います。赤ちゃんは自分で身を守れない圧倒的な弱者です。「危ないものは高い場所に置いてね」だけでなく、現実的に皆が気持ちよく暮らせる部屋を作れるよう、もう一歩二歩と踏み込んだ安全対策の提案があったらいいなあと願っています。
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