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弾丸日帰り因島(後編)

前編からやたらと時間が空いてしまいました。
もうとにかく激動の4週間というか、台風に振り回されて、ボロボロになりながらも、なんとか生きているみたいな状況でした。早く後編を書きたいとは思っていたけど、それどころじゃなかった。
このとき因島に行ったのも、台風で予定が狂ったからなので、何がどう転ぶかは分からないもの。とはいえ、もう台風はこりごり……。
とりあえず、記憶を掘り起こしながら、後編スタート。



サウンドウォークで結構歩いて小腹が空いた。
お昼はお好み焼きを食べたいなぁと思っていたのだが、その前に軽くキッチンカーで何か食べることにした。
キッチンカーのメニューはどれもポルノに関連した名前になっていて、小ネタが面白かった。


〜できたらアイスティーください〜(公式)


メニューにあった「サイコロッケ」がちょうど良さそうだったので、とりあえず一つ注文。そして、せっかくなので飲み物も注文したいと思い、「PURPLE'Sサイダー」を注文してみる。
サイコロッケは注文すると、サイコロを振って当たりが出たらステッカーがもらえる素敵な特典付き……が、外したので残念ながら手元にはございません。


ちょっと別界隈の担当概念を感じるカラーリング
ドリンク名の由来は5周年ライブツアー「PURPLE’S」より。


当時リリースしたベスト盤「RED'S」「BLUE’S」が混ざって「PURPLE'S」になるのはオシャレ。
DVDは擦り切れるほど観た。


キッチンカーから永遠に流れ続けるポルノの曲を浴びながら、コロッケとサイダーをいただく。揚げたて+外が炎天下ということで、コロッケは灼熱と言っていいくらい熱かった。手に持ってるのが大変なくらいには……。でも、美味しかったので大丈夫でした。
サイダーは一気に飲み干して、喉が潤う。ちなみに、サイダーのカップは「持ち帰ってOKです!ぜひ、家でも使ってください!」と言われたので、家でお水飲むのに使ってます。

さて、軽食も食べたところでアメニティ公園を出発。
この時点で12時15分くらい。色々行きたいところはあるけれど、とりあえずは島ごとぽるの展の催しが優先ということで、土生方面を目指すことにした。土生まで行けば、ご飯を食べられるところはたくさんあるから、お昼ご飯はどうにでもなる。まったくノープランだけど、土生まで行けばなんとかなるだろうの精神である。
去年も通った道だし、海沿いを進んでいけば土生まで辿り着けるので、迷わず自転車を漕いだ。海風が気持ちよくて、暑いけど不快な感じは一切なかった。

因島って結構大きい島で、しまなみ海道沿いにはコンビニとかも普通にあるので、「水が足りなくなったら買えばいいや」と思えるのが割と精神的にはありがたかったりする。晴一さんが子どもの頃はまだコンビニはなかったらしいけど。

微妙な坂道を越えたりしながら、海沿いを漕ぎ続けること数十分。土生まであと少しというところで一度足を止める。

やっば〜〜〜〜お腹すいた〜〜〜〜〜。
さっきコロッケは食べたけど、こんだけカロリー使って行動していると、流石に保ちが悪かった。土生まで後少しだけど、その前にどこかで食べるか……と思いながら、またゆっくり自転車を漕ぎ始めると、道の左側にお好み焼き屋さんの文字が!!
よし、もうここで食べよう。ここでエネルギーを補給して、そして色々と展示とかを楽しもう。
そう決めて、すーっとお好み焼き屋さんに吸い込まれていきました……。

で、お店の写真は撮り忘れました。お腹空いてて、そんなこと頭になかったので……。食べログのリンクだけ貼っておきます!!

13時くらいとはいえ、予約もしてないので入れるかなぁと不安になりながら入店……。

「すみませ〜ん。予約とかしてないんですけど、入れますか……?」

一人で初めて入るお店だと、ちょっと声が震える。
おばちゃんが他の予約とかを確認してくれる。「あれ、今日は予約もうないよね?大丈夫よね?」という会話が聞こえてきて、「大丈夫でした〜どうぞ〜」と席に案内される。よかった……。

お店で焼いてもらったものを持ち帰って外で食べる人も結構いるので、店内のお客さんは自分だけだったけど、鉄板にはお好み焼きがずらーーっと並んでいた。いい匂いがしてきて、余計にお腹が空いてくる。
で、それを横目にメニューに目を通していたら、「お持ち帰りのやつ焼いてからだから、20分くらい待っててな」と言われたので、お水を飲みながらテレビで流れてた甲子園を見て待つ。

次々とお好み焼きが完成し、お持ち帰り用のパックに手際よく詰められる。それとほぼ同時に、次々と予約していたお客さんが来店し、お好み焼きを受け取っていく。なんか見たことあるポルノTシャツを着たお客さんも来てました。ラバッパー、因島のお好み焼き屋さんを使いこなしている……。

で、それが終わって、いよいよ私のお好み焼きが鉄板に登場。心が踊って、ついついニコニコしてしまう。ちなみに私が頼んだのは……麺うどん(0.5玉増量)+ホルモン乗せという豪華仕様。因島まで来たんだから、美味しそうなものには糸目をつけません!


ちゃんと現物は撮ってた。
美味すぎて涙出そうだった。

育ち盛り(?)なので、麺の増量1玉でも良かったかなと思ったけど、いざ食べてみたらホルモンもあって結構ボリュームがあったので、ちょうどお腹いっぱいになる量でした。最高。あっという間に食べ終えてしまった……。
島ごとぽるの展コラボメニューのかき氷もあったけど、お腹いっぱいだったので撤退しました。

で、なんとなく食べながら予定を頭で整理して……土生港到着前にご飯を食べられたので、ミツイシヤに向かうことにしました。
ポルノのお二人が学生時代に通っていたCDショップで、一度閉店したのですが、この島ごとぽるの展にあわせて期間限定で復活したのである。CD物販ではなく、島ごとぽるの展コラボグッズを売ってたり、ポルノ縁のポスターなどの展示をしていて、ここは足を運ぼうと心に決めていた。

ちょっとしまなみ海道から外れた小道にあるので、地図で確認しながら移動する。う〜ん確かに細い道を進んでいって……到着!

感動……。

ある意味、ポルノの音楽の原点が詰まった場所なので、ここからポルノが始まっていったのだと思うと感慨深い。中に入ってみると、ポルノのポスターがずらっと並んでいたり、歴代CDがコーナー風にセットされていたり、どこか懐かしさを感じる展示だった。


(ここでは非売品です)


このポスターはリアルタイムで見たし、
この東京ドームライブが私の初現地でした。

中はポルノファンで溢れかえっていて、ものすごい賑やかさでした。ここではいくつかコラボグッズを購入。余談ですが、この後の横浜スタジアム公演では、ミツイシヤ×ポルノグラフィティのコラボTシャツを着ていきました。
普通に普段使いできる感じで、なんならもう一着ほしい。

中を色々見たりした後、そろそろ出発しようかなと思っていたら、ミツイシヤのおばちゃんに、「せっかくなら写真撮っていったら?一人?大丈夫大丈夫、結構一人で来てる人も多いから、恥ずかしがらず撮っていきんさい!」とお声がけいただき、お言葉に甘えてお店の前で撮ってもらいました。いつもなら、つい断ってしまうのだけど、この日ばかりは思い出にしたくて、撮ってもらいました。この時の写真の顔、人生で一番良い笑顔でした……。
(ネットに出すには恥ずかしいので、自分のアルバムだけにそっと入れておきます)

後に、ロマポル因島公演のMCで、「ミツイシヤのあたりを通ると風がしのげて楽になるんじゃけど、そこから坂道を上がって、トンネル抜けて海が見えるといよいよ中庄で、そこまでいくとちょっとなんだか安心する」という話をしていて……あ〜「Aokage」の細い小道って……と、思いを馳せたりしました。

そしてミツイシヤを出たら、今度は土生港へ。
土生港の広場ではポルノの懐かしい写真とかが展示されている「思い出ギャラリー」をやっていた。私は昔の会報とかは全然知らないので、なんとなく新鮮な写真が多かった。2000年代前半くらいまでのポルノは、私がリアルタイムで追いかけていなかったので、教科書に書いてある歴史みたいな感じなんですよね。その時期の話は、古のインターネットサーフィンで読んだりしたことがあるけど、やっぱり写真とかは見られないので、どの写真も新鮮な感じでした。

はっさくんに会えたら良いなぁと思ってたのですが、残念ながら会うことはできず。こればかりは運だから仕方ない。

土生港でも色々お土産を買って……バッグはもうパンパン。これ以上はもう入り切らんなと思うところまで詰めこんで、さぁ尾道に帰る準備になります。
折古の浜とか青影トンネルとかもあるけど、流石にそこまで行く時間はなかったので断念。まあ、去年一度行ってるし、また行きたくなったら行けばいいかなと。

で、自転車を土生港で乗り捨て返却にしておけば、ここで自転車を返して、尾道駅行きのバスに乗るという選択肢が取れたのですが、何も考えずに尾道返却にしてしまっていたので、自転車で尾道まで戻ることに……。

とはいえ、流石にまたしまなみ海道を逆走して、因島大橋を渡るのは流石にしんどすぎる。
てなわけで、重井東港という港からフェリーに自転車ごと乗って尾道に戻ることしました。
土生からだと重井東港もまぁまぁな距離があるのですが、尾道まで戻るよりはまだマシ。とにかく、自転車を漕いで港を目指す。

と、途中にある坂井文具店で一度足を止める。
はっさくんだらけの店構えに、ポルノだらけの横断幕やらポスターやら。
お土産にぜひ!と書かれていて、つい足を止めたのでした。

なんでもあり

せっかくなので、はっさくんボールペンを購入。持ち帰ってからは職場に常備して、普通に使ってます。
店内では「今日はどこから?自転車で回ってるの?」と話しかけてもらいました。「埼玉から来て、向島のほうから自転車で」「これが2回目の因島で何回来ても楽しいので、また来ます」とお伝えしました。本当に何回だって足を運びたいもの。

重井東港発のフェリーが出るのは17時23分。少し余裕を持って出発したので、坂井文具店でお土産を買っても少し時間があった。夕方とはいえ、自転車を漕ぎ続けていると疲れて喉も乾く。
ちょうど港に行く途中には万田HAKKOパークがあって、そこのカフェではコラボドリンクが販売されている。ちょうどいいなと思って、HAKKOパークにピットイン。飲み物を注文して、また少し休むことにした。


甘い甘いグァバジュース

注文したのは「甘い甘いグァバジュース」。なんとまぁ、マニアックな曲とのコラボ……。個人的に「グァバジュース」はものすごく好きな曲なので、またライブでやってほしい。初ライブで聴くというレア体験をしたけど、それからまだ聴いてないし、やってないんだよな……。

店内ではポルノの曲がランダムで流れていて、本当に何でもありだった。「渦」とか「スパイス」とか「Truly」とか……本当にランダムだったと思う。

軽く休んだところで再出発。だいぶ陽も傾いてきて、瀬戸内海がキラキラと光っていた。海なし県民としては海があるだけ羨ましいけど、それを差し引いても、しまなみ海道の景色はどこも綺麗だと思う。ポルノの2人は人柄が良いとか言われるけど、この景色に囲まれて、因島の人たちの暖かさに包まれて育ったのだと思えば、それはとても納得できることである。


海と風と島と。

しばらく自転車を漕いで、昼くらいに通った道を戻っていく。
通り過ぎる時間が違うだけで、まったく違う景色にも感じる。早く港まで辿り着きたい気持ちと、もうすぐ旅が終わってしまう寂しさと、色んな感情が混ざり合う。そしてそれを吐き出すかのように、鼻歌を歌いながら自転車を漕いでみると、自然に「Aokage」とか「Jazz up」とかがこぼれる。

そして17時ごろに、重井東港に到着。
そんなに大きな港ではなく、待合室も簡単なものが設置されているだけ。
とりあえず、自転車を待合室の横に止め、ベンチに座る。
疲れていて頭が回っていないのか、少しぼーっとする。いやいや、万が一、次の船を乗り逃すと大変だ。向島まで行かないといけなくなる……。

でも、こんなにも夢みたいな気分になることってあるんだろうか。
17年前、ポルノグラフィティに出会って、人生で初めて好きなアーティストになって。CDを買ったり、ライブに行ったりして、自分の人生の側にはいつでもポルノグラフィティがいた気がする。
決して、重たい愛情から始まったりしていなくて、単純明快に「カッコいい」と思ったから好きになって、意識しなくてもそこにポルノの音楽があるのが当たり前だった。ポルノのおかげで、自分は何度救われてきたのだろうか。そして、どこにその感謝を届けたらいいんだろうか?

大人になった今、ポルノの生まれ故郷に足を運び、そこではポルノが盛大にお祝いされていて、島の皆さんが「いらっしゃい」と出迎えてくれる。そして、色んなものを買ったりできて、時には言葉で「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えられる。
17年前、ポルノが自分にとってそんな大きな存在になるとは思っていなかったし、そんな機会を作ってもらえるなんて考えもしなかった。
因島のライブも含めて、果たして採算は取れるのだろうか……と思ってしまったりもしたけど、多分そんなことはどうでもよくて、なんとかポルノとラバッパー、お互いへの恩返しの場を作りたいという、スタッフの方々の熱意と島の人たちのご協力があってなし得たお祭りだったのだろう。

人生を変えてくれる音楽なんて、この世にいくつも存在しない。そして、それに必ずしも出会えるとは限らない。私の運が良かったことがあるとするのであれば、一生を捧げてもいいと思えるような音楽を作る人たちに、出会うことができたということなのだろう。



私にとってポルノグラフィティとは…………



そんなことを考えていたら、帰りの船がやってきたので、桟橋に移動する。
自転車も一緒に乗せて、尾道を目指す。


重井東港桟橋


船に乗り込み、料金を支払う。
自転車を所定の位置に停めて、船内に入って座る。
離れていく因島を右手に見ながら、今度こそ旅も終わりだと感じる。
でもまた、この2週間後くらいに来るんだよな。ライブ、本当にやるんだよな……。そんなことを考えていた。

………このあと、ライブに向けて激動の日々が続くのは、陸続きの話であり、また別の話である。

そして、あっという間に尾道に到着。
自転車だとあんなに苦労したのに、船だと本当にあっさりと着くものである。
港に着いたら、まずは忘れないうちに自転車を返却。1日4,000円で借りた電動自転車だったけど、かなり走り回ったので4,000円分の価値は確かにあった。多分、電動自転車じゃなかったら回りきれなかったと思う。

自転車を返したら、返却所の近くにあるコインシャワーで汗を流す。体中が日に焼けたので、もうほとんど水のシャワーを浴びました。これがまた本当に気持ちいい。

そして、またしてもお腹が空いてしまったので、尾道駅近くにあるお店で尾道ラーメンをいただくことにした。店内には地元民っぽい人が半分と、ラバッパーが半分くらい。この日は本当にどこに行ってもラバッパーがいました……。


疲れた体に染みる味


これでひとまず栄養補給ができたので、尾道駅から福山駅に向かう。
ちゃんとコインロッカーに預けた荷物を回収できたのがえらい。私はこういうとき、平気で忘れる人間なので。

せっかくだし115系来ないかな〜〜〜〜〜とか思ってました。
そう、我が家は一家揃って鉄道好き。そこまで詳しくなくて、一般の人より好きなくらいだけど。まあ、乗るのは特に好きです。
自分が乗る1本前は115系でした。続けてきたら嬉しい。
こいこい115系〜〜〜〜〜〜という願いを込めまして、やってきたのは……


211系「やぁ」

あ、そっち。
これはこれで貴重なんですけどね。予想の斜め上のやつが来たのでした。
まあ、115系もそうだけど、211系にも相当お世話になって育ってるから、これはこれで思い出深かったりはする。211系も好きです。
(高崎地区でもまだ乗れるとか言うのはNG)

てなわけで、無事に福山駅まで戻ってきて、あとは新幹線に乗るだけ。
尾道ラーメン1杯でお腹を満たせるわけもなく、駅弁を購入する育ち盛り。穴子弁当を買いました。関西の焼いてあるやつ、めっちゃ好きなんですよね……。


優勝!


福山から東京は時間も結構かかるので……まぁまぁこれくらいは許してください。本当にお腹空いたんで……え、お酒?うんまぁ、旅のお供ってことでね。
小瓶だからセーフセーフ。
こうして移動した分のカロリーをしっかり補給して、無事に東京・埼玉に戻ってきましたとさ。

結果的には回りきれなかったところもあるし、もっと行きたかったところもたくさんあるけど、日帰りの旅行でしっかり楽しむとこれくらいが限界かな〜という感じ。

良いんです。島ごとぽるの展が終わっても、また来たら良いんです。
次に来た時には、のぼりもなくなっているだろうし、お祭りが終わって少し寂しさを感じるかもしれない。でも、そんな普段の因島も大好きで、また来たいって思えるんだから、本当に素敵な場所なんだなって思う。

そうねぇ……来年は花火の時にでも来られたら良いな。
島の方々のご迷惑にならないように気をつけつつ、ひっそり楽しませてもらおうと思います。

これを書いている頃には、とっくに因島でも横浜でもライブは終わっているのだけど……今回は因島旅行のお話ということでここまで。前後編に渡って、そこそこ長くなってしまいましたが、振り返りは以上になります。

何はともあれ……因島、最高じゃ〜!!!



【余談】

ぽみくじ

2枚買ったぽみくじ、帰り道に開けたらどっちも「社員 on the beach」でした。しまなみビーチ、さっき行ってきたわ!!!!

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